第6章 顧客管理【2026年度対応】|⑦ 顧客管理の実務事例(職業の虚偽・外国人顧客の本人確認)(一問一答)

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「給与受取」なのに職業は「無職」——窓口で感じる小さな違和感。
ここからは、顧客管理を“実際の場面”で考える実務事例です。
職業や取引目的に虚偽の疑いがあるとき、外国人のお客さまの本人確認——
現場の判断を、一問一答で身につけましょう。
最新!2026年度版対応

📊 この章「顧客管理」の配点は100点満点中18点
本サイトの一問一答は2026年度版(2026.7〜2027.6実施の試験)に対応。問題はすべてオリジナルで、試験範囲をもとに独自に作成しています。
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📌 今回のポイント

  • 個人顧客の口座開設時は、本人特定事項(氏名・住居・生年月日)を本人確認書類で確認するとともに、取引の目的職業の申告を受ける必要がある(申告は口頭でもよい)。「給与受取なのに無職」など矛盾や虚偽の疑いがあれば、社員証・離職票等の提示を求めて再確認する。
  • 取引目的・職業の申告に虚偽の疑いがあるのに口座開設に応じるのは不適切。顧客が証明書等の提出に応じない場合、謝絶は必須ではない疑わしい取引の届出の提出は検討する。疑わしい取引に該当するかは統括管理者等に確認させる。
  • 金融庁ガイドラインは、本人確認事項や取引目的等の調査に信頼に足る証跡を求める。「信頼に足る証跡」=申告の真正性を裏付ける公的な資料またはこれに準じる資料(口頭の申告では足りない)。リスクが高いと判断したら追加的な証跡を求める。
  • 外国人顧客との取引は住民登録がなくてもできる。ただし住民登録の有無で使う本人確認書類が異なる。住民登録あり=在留カード・運転免許証・個人番号カード等の顔写真付き書類/顔写真付きがなければ健康保険の資格確認書等+所定の2次的な確認
  • 住民登録がない外国人顧客=住居・生年月日の記載があるパスポート等(日本の居住者の本人確認書類に準ずるもの)で確認。日本に住居を有しない短期在留者でも、10万円超の現金振込・外貨両替等は旅券・乗員手帳等の提示で取引可能。「住居あり」の判断は上陸許可の認印等で在留期間が90日超か。

職業・取引目的に「虚偽の疑い」があるとき

口座開設の窓口で、取引目的は「給与受取」なのに職業は「無職」——このようなつじつまの合わない申告に出会ったら、どう対応すればよいでしょうか。まず、口座開設時に何を確認するのかを押さえます。
個人顧客の口座開設時に確認すること
  • 本人特定事項(氏名・住居・生年月日)を本人確認書類で確認
  • 取引の目的職業の申告を受ける(申告は口頭でもよい
  • 矛盾・虚偽の疑いがあるとき…社員証(会社員)や離職票(失業中)等の提示を求めて再確認する
  • 虚偽の疑いがあるのに口座開設に応じるのは不適切。証明書等の提出に応じないときは、謝絶は必須ではないが疑わしい取引の届出の提出を検討する
📌 「信頼に足る証跡」とは

金融庁ガイドラインは、本人確認事項や取引目的等の調査にあたって信頼に足る証跡を求めています。これは、申告の真正性を裏付ける公的な資料またはこれに準じる資料を意味します(ガイドラインFAQ)。口頭の申告だけでは足りません。マネー・ローンダリング等のリスクが高いと判断した場合は、顧客や取引の実態を確認・調査し、追加的な証跡を求めます。なお、取引が疑わしい取引に該当するかどうかは、担当者の独断ではなく統括管理者等に確認させることが求められます。

外国人のお客さまの本人確認

来店した外国人のお客さま(いわゆる一見取引)から現金振込を頼まれた——こんな場面のカギは住民登録の有無です。「外国人は住民登録がないと取引できない」は誤りで、登録がなくても取引はできます。ただし使う本人確認書類が変わります。
外国人顧客の本人確認(住民登録の有無で分かれる)
  • 住民登録あり…在留カード・運転免許証・個人番号カード等の顔写真付きの本人確認書類で確認。顔写真付きがない場合は健康保険の資格確認書等の提示+所定の2次的な確認
  • 住民登録なし…住居・生年月日の記載があるパスポート等(日本の居住者の本人確認書類に準ずるもの)の提示で確認
  • 短期在留者(観光客等)…日本に住居がなく属する国の住居も確認できなくても、10万円超の現金振込・200万円超の現金受払・外貨両替等は、国籍・番号記載の旅券・乗員手帳等の提示で取引可能
  • 「住居あり」の判断…上陸許可の認印等により、在留期間が90日超かどうかで判断する
💬 実務の現場から

「無職なのに毎月まとまった入金がある」——こうした違和感は、意外と大事な気づきです。ただ、頭ごなしにお断りするのではなく、「確認のためにお勤め先が分かるものはありますか」と丁寧にうかがうのが実務のコツ。外国人のお客さまも、住民登録の有無で必要な書類が変わるだけで、取引そのものはできます。ルールを正しく知っておくと、お客さまを無用に不安にさせずに済みます。

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問題 1 / 16
取引目的が「給与受取」なのに職業が「無職」と記載されるなど矛盾がある場合は、申告のみに頼らず、会社員なら社員証、失業中なら離職票等の提示を求めて口座開設の目的等を改めて確認すべきである。
取引目的と職業に食い違いがあるときは、虚偽の疑いも考えられるため、裏づけとなる書類の提示を求めて再確認することが適切な対応です。
問題 2 / 16
個人顧客が預貯金口座を開くときは、本人確認書類による本人特定事項の確認に加えて、取引の目的と職業を申告してもらう必要がある。
口座開設の際は、氏名・住居・生年月日の確認に加えて、取引の目的と職業の申告を受けることが求められます(犯罪収益移転防止法施行規則9条・10条)。
問題 3 / 16
取引の目的および職業の申告は、必ず書面で受けなければならず、口頭による申告は認められない。
取引の目的および職業の申告は、口頭で受けることも認められています。
問題 4 / 16
取引目的や職業の申告に虚偽の疑いがあっても、本人特定事項の確認さえできていれば、そのまま預貯金口座の開設に応じてよい。
取引目的や職業の申告に虚偽の疑いがある場合に口座開設に応じるのは、適切な対応ではありません。
問題 5 / 16
本人特定事項などの確認にあたって顧客が証明書等を提出しようとしない場合でも、口座開設を必ず断らなくてよいが、疑わしい取引の届出を行うことは検討すべきである。
証明書等の提出に応じないときでも直ちに謝絶が必須となるわけではありませんが、疑わしい取引の届出を検討することが求められます。
問題 6 / 16
金融庁ガイドラインでは、本人確認事項や取引目的等の調査に信頼に足る証跡を求めており、リスクが高いと判断した場合は、顧客や取引の実態を調べたうえでさらに証跡を求めるべきである。
本人確認事項や取引目的等の調査にあたっては信頼に足る証跡を入手することが求められ、高リスクと判断した場合は追加的な証跡を求めます。
問題 7 / 16
「信頼に足る証跡」とは、顧客本人の口頭による申告があれば足り、公的な資料等までは必要としない。
「信頼に足る証跡」とは、申告の真正性を裏付ける公的な資料またはこれに準じる資料を意味します。口頭の申告だけでは足りません。
問題 8 / 16
取引が疑わしい取引に該当するかどうかは窓口担当者が独断で判断すべきであり、統括管理者等に確認させる必要はない。
顧客への質問等の調査を行ったうえで、当該取引に疑わしい点があるかどうかを統括管理者等に確認させることが求められます(犯罪収益移転防止法施行規則27条1項1号ハ)。
問題 9 / 16
外国人顧客との取引は、その顧客が住民登録をしていない場合には行うことができない。
外国人顧客との取引は、住民登録がなくても行うことができます。ただし、住民登録の有無によって用いる本人確認書類が異なります。
問題 10 / 16
外国人顧客が住民登録をしている場合は、在留カードや運転免許証、個人番号カード等の顔写真付きの本人確認書類の提示を求めて本人特定事項を確認する。
住民登録をしている外国人顧客については、顔写真付きの本人確認書類の提示を受けて本人特定事項を確認します。
問題 11 / 16
住民登録がある旨の口頭による自己申告を受ければ、それだけで外国人顧客の本人特定事項の確認は完了する。
口頭の自己申告だけでは確認は完了しません。顔写真付きの本人確認書類、またはそれがない場合は健康保険の資格確認書等の提示と所定の確認が必要です。
問題 12 / 16
住民登録をしている外国人顧客について、顔写真付きの本人確認書類が用意できないときは、健康保険の資格確認書などの提示を受け、あわせて所定の2次的な確認を行う必要がある。
顔写真付きの本人確認書類がないときは、健康保険の資格確認書等の提示に加えて、所定の2次的な確認を行うことになります。
問題 13 / 16
住民登録がない外国人顧客については、住居や生年月日の記載があるパスポート等(日本の居住者の本人確認書類に準ずるもの)の提示を求めて本人特定事項を確認する。
住民登録がない場合は、住居や生年月日の記載があるパスポート等を本人確認書類として提示を求め、本人特定事項を確認します。
問題 14 / 16
日本に住居を有しない観光客(短期在留者)で、パスポート等で属する国の住居も確認できない顧客とは、金額にかかわらず一切の取引を行うことができない。
10万円を超える現金振込、200万円を超える現金の受払取引、外貨両替等については、国籍や番号の記載のある旅券、乗員手帳の提示を受ける方法等によって取引が可能です。
問題 15 / 16
外国人顧客の本人特定事項の確認に用いる本人確認書類は、その顧客が住民登録をしているかどうかによって異なる。
住民登録をしているかによって、用いることのできる本人確認書類が変わります。
問題 16 / 16
外国人顧客が「日本国内に住居を有している」かどうかは、上陸許可の認印等による在留期間が30日を超えているかどうかで判断する。
「日本国内に住居を有している」かどうかは、上陸許可の認印等により、その在留期間が90日を超えているかどうかで判断します。
第6章 顧客管理
第6章 顧客管理
実務事例(職業の虚偽・外国人顧客の本人確認)
問正解 / 16問中
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✅ まとめ・要点整理

第6章⑦まとめ:顧客管理の実務事例(職業の虚偽・外国人顧客の本人確認)
  • 口座開設時=本人特定事項+取引目的職業の申告(口頭可)。矛盾・虚偽の疑い→社員証や離職票等で再確認。虚偽の疑いがあるまま口座開設に応じるのは不適切。
  • 証明書等の提出に応じない→謝絶は必須でないが疑わしい取引の届出は検討。疑わしい取引該当性は統括管理者等に確認させる(担当者の独断で決めない)。
  • 信頼に足る証跡=申告の真正性を裏付ける公的な資料またはこれに準じる資料(金融庁ガイドライン・ガイドラインFAQ)。口頭の申告だけでは足りない。
  • 外国人顧客=住民登録がなくても取引可住民登録の有無で本人確認書類が異なる(あり=顔写真付き書類/顔写真付きなし=健康保険の資格確認書等+2次的確認)。
  • 住民登録なし=住居・生年月日記載のパスポート等で確認。短期在留者でも10万円超の現金振込等は旅券・乗員手帳等で取引可。「住居あり」は在留期間90日超かで判断。
【頻出ひっかけ】
・虚偽の疑いがあっても本人確認さえできれば口座開設してよい → ✕(応じない・届出も検討)
・「信頼に足る証跡」は口頭の申告で足りる → ✕(公的資料またはこれに準じる資料)
・外国人は住民登録がないと取引できない → ✕(なくても取引できる)
・短期在留者で住居が確認できないと一切取引できない → ✕(旅券等で一定の取引は可)
試験、頑張ってください‼

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