「必ず儲かる」「元本保証」「スマホで簡単に稼げる」——こうした“うまい話”をきっかけにした詐欺や消費者トラブルが急増しています。入り口はSNS広告、マッチングアプリ、突然の訪問とさまざま。この記事では、代表的なタイプ(投資詐欺・副業/タスク詐欺・点検商法)の手口と、だまされないための見分け方、困ったときの公式相談窓口を、金融庁・消費者庁・国民生活センターの情報をもとにやさしくまとめます。
「うまい話」に共通する3つの“危険サイン”
- 「必ず儲かる」「元本保証」「絶対」:投資にそんなものはありません。金融庁も“元本保証・絶対儲かるは禁止された勧誘文句”と明言しています。
- 「あなただけ」「今だけ」「簡単に高収入」:特別感や焦りで冷静さを奪うのが常とう手段です。
- SNS・マッチングアプリ・突然の訪問から急に始まる:“知らない入り口”からのもうけ話は、まず疑ってください。
タイプ1:投資詐欺(無登録業者・SNS投資)
SNSや著名人をかたる広告から“LINE”などへ誘導し、投資アプリやグループに引き込みます。最初はわざと“儲かったように”見せて信用させ、大きな金額を入れさせたところで、出金できない・連絡が取れなくなるのが典型です。暗号資産、FX自動売買、未公開株など名目はさまざまです。
ポイント:「その業者が金融庁の登録を受けているか」を必ず確認しましょう。金融庁の一覧で名前が無い「無登録業者」は、詐欺的な商法のおそれが高く、一切関わらないのが安全です。「元本保証」「絶対に儲かる」と言った時点で“アウト”です。
タイプ2:副業・もうけ話詐欺(タスク詐欺・高額スクール)
「スマホで簡単」「月50万が当たり前」などのSNS広告が入り口です。近年はとくに次の2つが急増しています。
「タスク詐欺」──“簡単な作業で報酬”から追加送金へ
「動画をスクリーンショットして送るだけ」「“いいね”を押すだけで報酬」などとうたい、LINEやTelegramのグループへ誘導します。最初に少額の報酬を見せて信用させ、“もっと稼ぐには”と参加費を払わせ、さらに「作業ミス」「出金には保証金が必要」などの名目で次々と高額を送金させるのが手口です。
国民生活センターによると、タスク副業の相談は2020年度の約1,300件から2023年度には約3,700件へと約3倍に増え、1件あたりの平均契約額も2023年度で約76万円、直近では100万円を超えるなど高額化しています。
ポイント:「報酬を受け取るために、先にお金を払う」時点で詐欺です。
「高額スクール・サポートプラン詐欺」──“稼ぎ方を教える”と高額契約
「初心者でも稼げるノウハウを教えます」とうたい、無料相談や安価な入り口から、数十万〜数百万円の“サポートプラン”・スクール・コンサル契約を結ばせる手口です。消費者庁も、簡単な副業や在宅ワークをうたって高額なサポートプランやコンサルティング契約をさせる事業者へ、繰り返し注意喚起を出しています。
ポイント:「稼ぎ方を教える」ための高額契約や、そのための借金を勧めてきたら危険。その場で契約せず、必ず消費生活センター(188)に相談しましょう。
タイプ3:点検商法・リフォーム詐欺(高齢のご家族に注意)
「無料で点検します」と突然訪問し、「このままだと危険」「雨漏りする」と不安をあおってその場で高額な工事を契約させる手口です。屋根・床下・給湯器などが狙われます。国民生活センターによると、点検商法の相談は高齢者が6割以上を占め、屋根工事の点検商法は近年増加(2022年度は過去5年で最多・契約者の8割超が60歳以上)しています。
ポイント:「点検させて」と来た業者には応対しない・その場で契約しない。複数の見積りを取り、別の専門家や家族に必ず相談を。訪問販売・電話勧誘はクーリング・オフ(契約書面を受け取ってから8日間)で無条件解約できます。
【番外】寸借(すんしゃく)詐欺にも注意:「財布を忘れた」「電車賃を貸して」などと少額のお金を借りて、そのまま返さない手口です。“少しだから”と油断させ、相手や場所を変えて繰り返します。親しげに近づいてくる相手でも、お金の貸し借りはきっぱり断るのが基本です。
だまされないための5か条
- 「必ず儲かる」「元本保証」は嘘:投資に絶対はありません。
- 先にお金を払わせる副業・投資は疑う:登録料・サポート料・保証金の先払いは危険信号。
- 「登録業者」か確認する:投資は金融庁サイトの一覧で相手を確認。
- その場で決めない・一人で決めない:家族や188に相談してから。
- クーリング・オフを思い出す:訪問販売・電話勧誘は8日間、無条件で解約できます。
困ったとき・あやしいときの公式相談窓口
- 消費者ホットライン 188(いやや!):契約・もうけ話・点検商法など、お金のトラブル全般。最寄りの消費生活センターにつながります。
- 金融サービス利用者相談室(金融庁):投資・金融商品のトラブルや、無登録業者の相談に。
- 警察相談専用電話 #9110:事件・事故になりそうなときの相談に(緊急時は110番)。
「うますぎる話は疑う」を習慣に
“うまい話”を見抜く力は、自分と家族(とくに高齢のご家族)を守ります。そして金融機関で働く方にとっては、お客様の“ちょっとした異変”に気づく力にもつながります。日ごろから「うますぎる話は疑う」を習慣にしておきましょう。
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