今回は特定事業者作成書面等と、預貯金口座の不正利用等防止から合計24問(3単元×8問)を出題します。これで第4章の一問一答は完結です。 「電磁的記録での作成も可」「実際に行っていない取引は対象外」「口座不正利用防止は規模・立地によらず必要」が押さえどころです。
- 特定事業者作成書面等=取引時確認等を的確に行う措置の一環として作成する書面(リスク評価書)。犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案し自らの取引リスクを調査・分析→記載・定期的に見直し
- ⚠️ 電磁的記録による作成も認められている(必ず書面、は誤り)
- ⚠️ 実際に行っていない取引はリスク評価の対象外
- 新たな技術を活用した取引その他新たな態様による取引も調査対象(悪用のおそれのある取引等)
- 記載方法は業態・規模・リスク等に応じ各金融機関が個別判断(一律ではない)。2016年改正の犯罪収益移転防止法で制定(作成時期に特段の定めなし)
- 口座不正利用防止=金融庁・警察庁が要請(SNS型投資・ロマンス詐欺の急増・法人口座悪用が背景)。規模・立地によらず必要・計画的に対応・方法/深度は各金融機関が判断
特定事業者作成書面等で押さえる点
- 取引時確認等を的確に行う措置の一環として作成する書面(リスク評価書)。犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案し、自らの取引リスクを調査・分析して記載・定期的に見直し
- ⚠️ 電磁的記録による作成も認められる(必ず書面、は誤り)
- ⚠️ 実際に行っていない取引はリスク評価の対象外
- 新たな技術を活用した取引その他新たな態様による取引も調査対象。記載方法は業態・規模・リスク等に応じ個別判断(一律でない・作成時期に特段の定めなし)
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問題 1 / 24
取引時確認等を適切に実施するための取組みの一つとして特定事業者が整える書面を、特定事業者作成書面等という。
特定事業者作成書面等は、取引時確認等を的確に行う措置の一環として作成される書面で、リスク評価書ともいわれます(犯罪収益移転防止法11条4号等)。
問題 2 / 24
特定事業者作成書面等には、特定事業者が自ら調査・分析した取引ごとに、犯罪収益が移転する危険性の程度などが記されている。
自らが調査・分析した取引について、犯罪による収益の移転の危険性の程度等を記載することが求められます。
問題 3 / 24
犯罪収益移転防止法で作成が求められる特定事業者作成書面等は、必ず紙の書面で作らなければならず、電磁的記録での作成は認められていない。
電磁的記録による作成も認められています(犯罪収益移転防止法11条4号、同法施行規則32条1項1号)。書面に限られるものではありません。
問題 4 / 24
特定事業者が現に行っていない取引は、特定事業者作成書面等におけるリスク評価の対象とはされない。
実際に行っていない取引については、リスク評価の対象外となります。
問題 5 / 24
特定事業者作成書面等は、犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案し、自らが行う取引のリスクを調査・分析した結果を記載した書面で、リスク評価書ともいわれる。
国家公安委員会が作成・公表する犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案し、自らの取引のリスクを調査・分析した結果を記載するもので、リスク評価書ともいわれます。
問題 6 / 24
特定事業者作成書面等は、一度作成すれば足り、定期的な見直しは求められていない。
各監督指針では、特定事業者作成書面等を作成し、定期的に見直しを行うことが求められています。
問題 7 / 24
特定事業者作成書面等は、取引時確認の記録そのものであり、取引のリスクを調査・分析した内容は含まれない。
特定事業者作成書面等は、取引・商品特性や取引形態、国・地域、顧客属性等の観点から自らの取引のリスクを調査・分析した結果を記載した書面(リスク評価書)です。
問題 8 / 24
特定事業者作成書面等は、国家公安委員会が公表する犯罪収益移転危険度調査書の関係部分をそのまま転記すれば足り、自らの事業に特有のリスク要因を加味する必要はない。
犯罪収益移転危険度調査書の関係部分を基に、必要に応じて各事業者に特有のリスク要因を加味して作成することが想定されています。そのまま転記すれば足りるものではありません。
問題 9 / 24
実際には取り扱っていない取引についても、調査・分析のうえリスク評価の対象として特定事業者作成書面等に記載・記録しなければならない。
特定事業者作成書面等は、特定事業者が実際に行っていない取引については、リスク評価の対象外となります。
問題 10 / 24
新しい技術を用いた取引や、これまでにない態様の取引も調査対象に含まれ、そのうちマネー・ローンダリングなどに悪用されるおそれのあるものは、特定事業者作成書面等で調査する必要がある。
新たな技術を活用して行う取引その他新たな態様による取引も調査対象で、悪用されるおそれのある取引等を調査する必要があります。
問題 11 / 24
特定事業者作成書面等の記載方法は、事業者の業態・規模・リスクの違いにかかわらず、国内の金融機関等で全国一律にそろえる必要がある。
記載方法等は、事業者の業態・業務・規模・リスク等に応じ、各金融機関等において個別に判断されます。一律ではありません。
問題 12 / 24
2016年改正の犯罪収益移転防止法等で作成が義務づけられた特定事業者作成書面等は、施行日から1年6カ月以内に整えることが求められた。
特定事業者作成書面等は2016年改正の犯罪収益移転防止法で制定された制度ですが、作成時期については特段の定めはありません。
問題 13 / 24
特定事業者作成書面等をどう記載するかは、各金融機関等が自らの業態・業務・規模・リスク等をふまえて個別に判断する。
記載方法等は、業態・業務・規模・リスク等に応じて各金融機関等が個別に判断します。
問題 14 / 24
特定事業者作成書面等では、新たな情報通信技術を用いた取引は、従来の取引と異なるため、調査の対象には含まれない。
新たな技術を活用して行う取引その他新たな態様による取引も調査対象に含まれます。
問題 15 / 24
特定事業者作成書面等は、犯罪収益移転防止法の2016年改正によって創設された制度である。
特定事業者作成書面等は、2016年に改正された犯罪収益移転防止法によって制定された制度です(作成時期には特段の定めはありません)。
問題 16 / 24
新しい情報通信技術を使った取引のうち、マネー・ローンダリングに使われる危険性があるものは、特定事業者作成書面等の調査対象に含まれる。
新たな技術を活用した取引のうち、マネー・ローンダリングに悪用されるおそれのある取引等は調査対象です。
問題 17 / 24
2024年8月、金融庁は警察庁と連名で、すべての預金取扱金融機関に対し、預貯金口座の不正利用等防止に向けた対策を要請した。
2024年8月23日、金融庁は警察庁と連名で、すべての預金取扱金融機関に対し、預貯金口座の不正利用等防止に向けた対策を要請しました。
問題 18 / 24
この要請の背景には「SNS型投資・ロマンス詐欺」の急増があるが、法人口座が悪用される事案は背景には含まれていない。
SNS型投資・ロマンス詐欺の急増に加え、法人口座を悪用した事案がみられることも背景として挙げられています。
問題 19 / 24
この要請には、口座を開設する際の不正利用防止や実態把握の強化に加え、金融機関どうしの情報共有、さらに検知シナリオや敷居値の充実・精緻化などが盛り込まれている。
口座開設時の不正利用防止・実態把握の強化、検知シナリオ・敷居値の充実・精緻化、金融機関間の情報共有、警察との連携強化などが要請されています。
問題 20 / 24
これらの口座不正利用防止対策は、規模の大きい都市部の金融機関にのみ求められ、規模や立地の小さい金融機関には求められていない。
非対面取引が広く普及していることを踏まえ、これらの対策は金融機関の規模・立地によらず必要とされています。
問題 21 / 24
他人に譲渡・売却された口座やだまされて開設させられた口座などは、特殊詐欺やマネー・ローンダリングの資金の「受け皿」として悪用されており、こうした口座の不正利用を防ぐことが対策の目的の一つである。
譲渡・売却された口座等が特殊詐欺やマネー・ローンダリングの受け皿として悪用されるため、その不正利用を防ぐことが対策の目的の一つです。なお口座の売買・譲渡・貸借は、売る側・買う側のいずれも罪に問われます。
問題 22 / 24
システム上の対応が必要であるなど、直ちに対策を講じることが困難な場合には、対策を講じる必要はないとされている。
直ちに対策を講じることが困難な場合でも、計画的に対応することが重要とされています。対策が不要となるわけではありません。
問題 23 / 24
口座不正利用防止対策の方法や深度は全国一律に定められており、各金融機関が業務内容や不正利用の発生状況に応じて判断する余地はない。
対策の方法・深度は、各金融機関の業務・サービス内容や不正利用の発生状況に応じて判断することとされています。
問題 24 / 24
口座不正利用防止対策の効果を高めるには、金融機関の取組みだけでなく顧客側の理解・協力も欠かせないことから、金融庁と警察庁は顧客向けの注意喚起(チラシ等)も行っている。
対策の効果を高めるには顧客の理解・協力も必要なことから、金融庁と警察庁は顧客向けの注意喚起(2025年2月のチラシ等)も行っています。

第4章 リスクベース・アプローチ
特定事業者作成書面等・口座不正利用防止
特定事業者作成書面等・口座不正利用防止
問正解 / 24問中
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第4章⑨まとめ:特定事業者作成書面等・口座不正利用防止
- 特定事業者作成書面等=取引時確認等を的確に行う措置の一環で作成する書面(リスク評価書)。犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案し定期的に見直し
- 電磁的記録による作成も認められる(書面に限らない)
- 実際に行っていない取引はリスク評価の対象外
- 新たな技術を活用した取引その他新たな態様による取引も調査対象
- 記載方法は業態・規模・リスク等に応じ各金融機関が個別判断(一律でない)。2016年改正の犯罪収益移転防止法で制定(作成時期に特段の定めなし)
- SNS型投資・ロマンス詐欺の急増等を背景に、金融庁・警察庁が口座不正利用防止を要請(法人口座の悪用も含む)
- 対策は規模・立地によらず必要。直ちに困難なら計画的に対応。方法・深度は各金融機関が判断
- 2025年2月、金融庁・警察庁が顧客向けチラシを作成し活用を促進
「特定事業者作成書面等=リスク評価書/電磁的記録も可/実際に行っていない取引は対象外」「記載方法は各金融機関が個別判断」――第4章の締めくくりです。おつかれさまでした! 試験、頑張ってください‼
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