第7章第5回は「ガイドラインにおける疑わしい取引の届出」から合計16問(2単元×8問)です。 「即座に届出」「保守的な報告は多いほどよいわけでない」の2点が頻出ひっかけです。
- 疑わしい取引に該当すると判断した場合は【即座に届出手続を開始】する(取引の複雑性・調査期間も踏まえ個別に判断)
- 1か月に1回まとめて届け出る対応は適切でない(ガイドラインFAQ)
- 疑わしい取引の参考事例や国によるリスク評価の結果も踏まえ、顧客属性・取引時の状況等を総合的に勘案して判断
- 「保守的な報告」は多ければよいわけではない→リスクベース・アプローチに基づく適切な届出が望まれる
- 届出した取引についてリスク低減措置の実効性を検証し、同種の類型への低減措置を必要に応じて見直す
- 届出を契機にリスクが高いと判断した顧客は顧客リスク評価を見直し、見合った低減措置を実施
| 届出のタイミング | 内容 |
|---|---|
| 原則 | 疑わしい取引に該当すると判断した場合は即座に届出手続を開始する |
| NG例 | 「1か月に1回、決まった日にまとめて届出」→不適切(ガイドラインFAQ) |
| 個別対応 | 取引の複雑性や必要な調査期間なども踏まえつつ個別に判断する |
届出態勢の整備ポイント
- 疑わしい取引の参考事例・国によるリスク評価の結果も踏まえて総合的に勘案
- 業務内容に応じてITシステム・マニュアル等を活用した検知・監視・分析態勢を構築
- 顧客が行っている事業等に照らした取引金額・回数等の取引態様等を考慮
既存顧客の取引区分別の留意点
- 既存顧客が通常利用する店舗とは異なる店舗や通常ATMを利用する地域とは異なる地域のATMを利用して取引を行おうとする場合は、通常の取引と比べリスクが高いと考えられる→疑わしい取引でないか慎重に検討
届出後の事後対応
- 届出した取引についてリスク低減措置の実効性を検証し、同種の類型に適用される低減措置を必要に応じて見直す
- 届出を契機にリスクが高いと判断した顧客は顧客リスク評価を見直し、見合った低減措置を適切に実施
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問題 1 / 16
金融機関等は、「疑わしい取引の参考事例」に記載のある類型のみを確認対象として疑わしい取引の該当性を判断する態勢を整備すれば足りる。
参考事例はあくまで例示です。国によるリスク評価の結果や参考事例等も踏まえ、顧客属性・取引時の状況等を総合的に勘案して判断する態勢の整備が求められています。
問題 2 / 16
金融機関等は、顧客属性や取引時の状況、その他保有する具体的な情報を総合的に勘案したうえで、疑わしい取引の該当性について適切な検討・判断が行われる態勢を整備することが求められている。
金融庁ガイドラインの求める疑わしい取引の届出態勢の基本です。保有する情報を最新の状態に保ちながら総合的に勘案することが重要です。
問題 3 / 16
金融機関等は、疑わしい取引に該当すると判断した取引について、1か月に1回決まった日にまとめて届出を行う態勢を構築することが求められている。
ガイドラインFAQでは「1か月に1回決まった日にまとめて届出を行うといった対応は適切ではない」と明示されています。疑わしい取引に該当すると判断した後、即座に届出手続を開始することが求められます。
問題 4 / 16
金融機関等は、疑わしい取引に該当すると判断した場合には即座に届出手続を開始する態勢を構築することが求められており、取引の複雑性や必要な調査期間なども踏まえて個別に対応することになる。
「直ちに行う態勢を構築」とは、疑わしいと判断した後に即座に届出手続を開始することを意味します。取引の複雑性等を踏まえ個別に対応しつつ、原則は即座の手続開始です。
問題 5 / 16
金融機関等は、業務内容に応じてITシステムやマニュアル等も活用しながら、疑わしい顧客や取引等を的確に検知・監視・分析する態勢を構築することが求められている。
金融庁ガイドラインでは、ITシステムやマニュアル等を活用した検知・監視・分析態勢の構築が求められています。
問題 6 / 16
疑わしい取引の届出は法令上の義務であるが、その届出の状況等を自らのマネー・ローンダリング・テロ資金供与リスク管理態勢の強化に活用することはできないとされている。
疑わしい取引の届出は法令上の義務であると同時に、届出の状況等を他の指標等と併せて分析することで、自らのリスク管理態勢の強化にも有効に活用できるとされています(金融庁ガイドライン)。
問題 7 / 16
金融機関等は、疑わしい取引の該当性の判断にあたり、国によるリスク評価の結果は各社のリスク評価と重複するため考慮しなくてよいとされている。
国によるリスク評価の結果(犯罪収益移転危険度調査書等)や疑わしい取引の参考事例等も踏まえて、取引金額・回数等の取引態様等を考慮することが求められています。
問題 8 / 16
金融機関等は、疑わしい取引の該当性を判断するにあたり、国によるリスク評価の結果や疑わしい取引の参考事例のほか、顧客が外国PEPs(重要な公的地位にある者)に該当するか否かについても考慮することが求められている。
疑わしい取引の該当性の判断では、外国PEPs該当性、顧客属性、取引金額・回数等の取引態様、取引に係る国・地域その他の事情も考慮することが求められています(金融庁ガイドライン)。
問題 9 / 16
金融機関等は、既存顧客との継続取引や一見取引等の取引区分に応じて、疑わしい取引の該当性の確認および判断を適切に行うことが求められている。
取引区分(既存顧客・一見取引等)に応じた確認・判断が求められます。金融庁ガイドラインFAQでは取引区分ごとの具体的な留意点も示されています。
問題 10 / 16
既存顧客が通常利用する店舗とは異なる店舗や、通常ATMを利用する地域とは異なる地域のATMを利用して取引を行おうとする場合、通常の取引と同程度のリスクとして扱うことが認められている。
金融庁ガイドラインFAQでは、既存顧客が通常とは異なる店舗・地域のATMを利用する場合はリスクが高いと考えられるため、疑わしい取引でないか慎重に検討することが考えられるとされています。
問題 11 / 16
金融機関等は、疑わしい取引の届出を契機にリスクが高いと判断した顧客について、顧客リスク評価を見直すとともに、当該リスク評価に見合った低減措置を適切に実施することが求められている。
届出を契機とした顧客リスク評価の見直しと、見合った低減措置の実施が求められています。届出で終わりではなく、事後の管理も重要です。
問題 12 / 16
金融機関等が疑わしい取引の届出情報を活用して作成するマニュアルには、「疑わしい」と判断した事例のみを記載すべきであり、「疑わしくない」と判断した事例や判断に迷う事例を記載することは適切でないとされている。
疑わしい取引の届出情報の活用として、「疑わしい」と判断した事例のみならず、「疑わしくない」と判断した事例や「判断に迷う事例」もマニュアル化することが有効とされています(金融庁講演資料)。
問題 13 / 16
金融機関等は、実際に疑わしい取引の届出を行った取引について、リスク低減措置の実効性を検証し、必要に応じて同種の類型に適用される低減措置を見直すことが求められている。
届出後の実効性検証と、同種類型への低減措置の見直しも重要なPDCAサイクルです。届出して終わりではなく、継続的な改善が求められます。
問題 14 / 16
疑わしい取引の検知から届出までの期間について、金融庁ガイドラインFAQは具体的な目安を示しておらず、何か月かかっても差し支えないとされている。
疑わしい取引の検知から届出までは、1か月以内で実施できることが望ましいとされ、1か月を超える案件は原因を含めた進捗管理を行う態勢が求められます(金融庁ガイドラインFAQ)。
問題 15 / 16
金融機関等は、犯罪収益移転防止対策として「保守的な報告」をできる限り多く届け出ることが金融庁ガイドラインで奨励されており、届出件数を増やすことが求められている。
届出件数は多ければ多いほどよいわけではありません。安易な「保守的な報告」は避け、リスクベース・アプローチに基づく適切な届出が望まれています。
問題 16 / 16
金融機関等が疑わしい取引の届出について、検知・検証・判断・届出という一連の工程を管理表等で管理することは、態勢整備として有効とされている。
疑わしい取引の届出の検知・検証・判断・届出の一連の工程を管理表で管理し、1か月を超える案件は進捗管理・上席承認者への報告を行う態勢が、取組が進んでいる事例として挙げられています(金融庁講演資料)。

第7章 疑わしい取引
ガイドラインにおける疑わしい取引の届出
ガイドラインにおける疑わしい取引の届出
問正解 / 16問中
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第7章⑤まとめ:ガイドラインにおける疑わしい取引の届出
- 疑わしい取引は即座に届出手続を開始(1か月まとめてはNG)
- 疑わしい取引の参考事例・国のリスク評価等を踏まえ総合的に勘案して判断
- 「保守的な報告」は多ければよいわけでない→リスクベース・アプローチに基づく適切な届出
- 既存顧客が通常とは異なる店舗・ATMを利用→リスクが高い→慎重に検討
- 届出後はリスク低減措置の実効性を検証・同種類型への低減措置を見直す
- 届出を契機にリスク高と判断した顧客は顧客リスク評価を見直し・低減措置実施
「1か月にまとめて届出」→NG・即座に手続開始が正解。 「保守的な報告は多ければ多いほどよい」→NG・リスクベース・アプローチに基づく適切な届出が正解。 試験、頑張ってください‼
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