今回は第7章の第3回、「届出状況の最新統計」と「組織的犯罪処罰法の仕組み」から合計16問(2単元×8問)です。 7-5は数字の正確な暗記が鍵。7-6は条文の定義・処罰対象の使い分けがポイントです。
- 2025年(令和7年)中の疑わしい取引の通知件数は101万9,405件(過去最多)。初めて50万件を超えたのは2021年
- 端緒事件の犯罪種別最多:詐欺関連事犯(86.4%・960事件/全1,110事件)。不法滞在関連事犯ではない
- 業態別届出最多:銀行等(69万555件・67.7%)。貸金業者は10万2,577件・10%
- 前提犯罪最多:詐欺(795件)、次いで窃盗(544件)
- 組織的犯罪処罰法の「団体」は指定暴力団に限らない(共同目的を有する多数人の継続的結合体)
- 組織的犯罪処罰法の処罰対象:海外での行為も含む(同法12条・刑法3条)。計画・下見等の準備行為も処罰対象
| 項目 | 数値(2025年中) |
|---|---|
| 疑わしい取引の通知件数 | 101万9,405件(過去最多) |
| 端緒事件 犯罪種別①位 | 詐欺関連事犯:960事件(86.4%) |
| 業態別届出①位 | 銀行等:69万555件(67.7%) |
| 業態別届出②位(参考) | 貸金業者:10万2,577件(10.0%) |
| 前提犯罪①位 | 詐欺:795件 |
| 前提犯罪②位 | 窃盗:544件 |
届出件数の推移ポイント(歴史の流れもおさえる)
- 疑わしい取引の届出制度が創設されたのは1992年(麻薬特例法の施行による)。当初は対象が薬物犯罪収益に限られていた
- 2000年の組織的犯罪処罰法施行で前提犯罪が拡大し、2007年の犯罪収益移転防止法施行後に届出件数が急増
- 初めて50万件を超えたのは2021年(2025年が初めてではない)
- 2025年中の101万9,405件は過去最多
組織的犯罪処罰法の主要規定
- 【1条】犯罪による収益の隠匿・収受およびこれを用いた法人等の事業経営の支配を目的とする行為を処罰対象とする
- 【2条「団体」の定義】共同の目的を有する多数人の継続的結合体で、指定暴力団に限らない(半グレ・明確でない集団も含む)
- 【処罰範囲】海外での行為も対象(同法12条・刑法3条)
- 【6条の2】テロリズム集団等による犯罪の遂行を2人以上で計画し、計画に基づく資金・物品の手配や下見等が行われたときは処罰対象
- 【6条】実行に着手する前に自首した者は刑が軽減または免除
- 【10条2項】犯罪収益等の隠匿の未遂は、罰する
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問題 1 / 16
2025年(令和7年)中の疑わしい取引の通知件数は101万9,405件となり、過去最多を記録した。
警察庁「犯罪収益移転防止に関する年次報告書(令和7年)」によると、2025年中の通知件数は101万9,405件で過去最多となりました。
問題 2 / 16
疑わしい取引の通知件数が初めて50万件を超えたのは、2025年(令和7年)中のことである。
初めて50万件を超えたのは2021年です。2025年中は101万9,405件で過去最多となりましたが、50万件超えの最初の年は2021年です。
問題 3 / 16
2025年中に疑わしい取引に関する情報を端緒として都道府県警察が検挙した事件のうち、最も多い犯罪種別は詐欺関連事犯であった。
2025年中の端緒事件1,110事件のうち、詐欺関連事犯(詐欺・犯罪収益移転防止法違反等)が960事件(86.4%)で最も多い犯罪種別でした。
問題 4 / 16
疑わしい取引の届出制度は、2007年の犯罪収益移転防止法の施行により創設された。
疑わしい取引の届出制度は、1992年の麻薬特例法施行により創設されました。当初は届出の対象が薬物犯罪収益に限られていましたが、2000年の組織的犯罪処罰法施行で前提犯罪が拡大し、2007年の犯罪収益移転防止法施行後に届出件数が急増しています。
問題 5 / 16
2025年中の疑わしい取引の通知件数を届出事業者の業態別にみると、銀行等が最も多く、全体の67.7%を占めていた。
2025年中の届出件数を業態別にみると、銀行等が69万555件(67.7%)で最多です。
問題 6 / 16
2025年中の疑わしい取引の通知件数を業態別にみると、銀行等に次いで貸金業者が多く、貸金業者だけで全体の約3割を占めていた。
貸金業者は10万2,577件で全体の約10%(1割)です。約3割ではありません。銀行等が69万555件・67.7%で突出して多くなっています。
問題 7 / 16
2025年中の組織的犯罪処罰法に係るマネー・ローンダリング事犯の検挙事件を前提犯罪別にみると、詐欺が最も多かった。
2025年中のマネー・ローンダリング事犯の前提犯罪で最多は詐欺(795件)で、次いで窃盗(544件)となっています。
問題 8 / 16
2025年中の組織的犯罪処罰法に係るマネー・ローンダリング事犯の前提犯罪を多い順にみると、最も多い詐欺に次いで2番目に多かったのは覚醒剤取締法違反であった。
前提犯罪は詐欺(795件)が最多で、2番目に多いのは窃盗(544件)です。覚醒剤取締法違反ではありません。
問題 9 / 16
組織的犯罪処罰法では、犯罪による収益の隠匿および収受ならびにこれらを用いた法人等の事業経営の支配を目的とする行為を処罰対象としている。
組織的犯罪処罰法1条に明記されています。犯罪収益の隠匿・収受・事業経営支配を目的とする行為が処罰対象です。
問題 10 / 16
組織的犯罪処罰法で定める団体とは、暴力団対策法で定める指定暴力団を指し、半グレ勢力や組織が明確でない集団は含まれない。
組織的犯罪処罰法2条の「団体」は指定暴力団に限らず、共同の目的を有する多数人の継続的結合体を広く指します。半グレや組織が明確でない集団も含まれます。
問題 11 / 16
組織的犯罪処罰法においては、日本でなされた行為のみが処罰の対象となり、海外での行為は処罰の対象とはならない。
海外での行為も処罰の対象となります(組織的犯罪処罰法12条・刑法3条)。
問題 12 / 16
組織的犯罪処罰法において、犯罪収益には財産上の不正な利益を得る目的で犯した一定の犯罪行為によって得た財産も含まれる。
犯罪収益は金銭に限らず、財産上の不正な利益を得る目的で犯した犯罪行為によって得た財産(盗品の自動車など)も含まれます。
問題 13 / 16
組織的犯罪処罰法において、犯罪行為となるのはテロ行為そのものであり、テロ行為に向けた計画や下見などの準備行為は処罰の対象とはならない。
組織的犯罪処罰法6条の2により、テロリズム集団等による犯罪の遂行を2人以上で計画し、計画に基づく資金・物品の手配や下見等が行われたときは処罰されます。
問題 14 / 16
組織的犯罪処罰法において、実行に着手する前に自首した者は、その刑が軽減または免除される。
組織的犯罪処罰法6条に明記されています。実行着手前の自首は刑の軽減または免除の対象となります。
問題 15 / 16
組織的犯罪処罰法10条において、犯罪収益等の隠匿の未遂は処罰されない。
組織的犯罪処罰法10条2項に「未遂は、罰する」と明記されています。未遂も処罰対象です。
問題 16 / 16
組織的犯罪処罰法において、組織的犯罪集団による犯罪の遂行を2人以上で計画した場合、計画に基づく資金・物品の手配や関係場所の下見等が行われたときは処罰対象となる。
組織的犯罪処罰法6条の2の規定です。2人以上での計画+実行準備行為(資金・物品の手配・下見等)が行われた場合に処罰されます。

第7章 疑わしい取引
届出状況・組織的犯罪処罰法
届出状況・組織的犯罪処罰法
問正解 / 16問中
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第7章③まとめ:届出状況・組織的犯罪処罰法
- 2025年中の届出件数:101万9,405件(過去最多)。50万件超えは2021年が初
- 端緒事件最多:詐欺関連事犯(86.4%)/ 業態別最多:銀行等(67.7%)/ 前提犯罪最多:詐欺(795件)
- 組織的犯罪処罰法の「団体」は指定暴力団に限らない(共同目的の多数人の継続的結合体)
- 処罰対象:海外での行為も含む・計画・下見等の準備行為も対象
- 自首(実行着手前)→刑の軽減または免除 / 未遂も処罰(10条2項)
「2025年中の届出件数は101万9,405件・過去最多」「業態別最多は銀行等(67.7%)、貸金業者は10%」「組織的犯罪処罰法の団体は指定暴力団に限らない」「海外での行為も処罰対象」――ここが頻出のひっかけです! 試験、頑張ってください‼
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