第7章 疑わしい取引【2026年度対応】|④ 届出対象となる行為・届出の判断(一問一答)

記事内に広告を含みます

今回は第7章の第4回、「何が届出対象になるか」「どう判断するか」から合計16問(2単元×8問)です。
「資金に限らず財産全般」「未遂・断った場合も対象」「参考事例は例示に過ぎない」の3点が頻出ポイントです。
最新!2026年度版対応

📊 この章「疑わしい取引」の配点は100点満点中18点
本サイトの一問一答は2026年度版(2026.7〜2027.6実施の試験)に対応。問題はすべてオリジナルで、試験範囲をもとに独自に作成しています。
試験のしくみ・配点・難易度・勉強法は AML/CFTスタンダードコース 総合案内
他の章の一問一答は 一問一答トップ からどうぞ

📌 今回のポイント

  • 犯罪収益は資金(現金)に限らない。財産上の不正な利益を得る目的での犯罪行為によって得た財産(盗品の動産等)も含まれる
  • 不正に引き出した現金であることを知りながら報酬として受け取る行為は犯罪収益の収受に該当→届出対象
  • テロ資金供与・犯罪収益隠匿の未遂も届出対象(組織的犯罪処罰法10条2項「未遂は、罰する」)
  • 取引を断った場合(未成立)も届出対象となる場合がある(犯収法8条1項)
  • 疑わしい取引の参考事例」は注意を払うべき類型の例示。参考事例該当の有無にかかわらず総合的に判断する
  • 一見取引犯罪収益移転危険度調査書勘案+他の顧客との比較+取引時確認情報との整合性確認 / 既存顧客犯罪収益移転危険度調査書勘案+過去の当該顧客取引との比較等
今回は疑わしい取引の届出対象となる行為の範囲と、届出を行うかどうかの判断方法を整理します。「どこまでが対象か」「何を根拠に判断するか」が試験の核心です。

① 疑わしい取引の届出の対象となる可能性のある行為

「資金に限らず財産全般」「未遂・断っても対象」

届出対象となる「犯罪収益」は金銭(現金)に限りません。また、取引の成立・未遂にかかわらず、疑わしいと判断される行為は届出の対象です。

届出対象となる行為の範囲
  • 犯罪収益には財産上の不正な利益を得る目的で犯した犯罪行為によって得た財産(盗品の動産・不動産等)も含まれる
  • 不正に引き出された現金であることを知りながら受け取る行為→犯罪収益の収受として届出対象
  • 組織的犯罪処罰法10条2項:犯罪収益等の隠匿の未遂は、罰する→届出対象
  • 取引を断った場合(未成立・未遂)も届出対象となる場合がある(犯収法8条1項)

② 疑わしい取引の届出の判断等

参考事例は「例示」・判断は総合的に

「疑わしい取引の参考事例」はあくまで注意を払うべき類型の例示です。参考事例に該当するかだけで判断するのではなく、総合的に勘案する必要があります。

取引区分届出判断の考慮事項
共通(通常の判断)①取引時確認の結果・取引態様の勘案 ②犯罪収益移転危険度調査書の内容の勘案 ③他の顧客等との通常取引との比較
一見取引危険度調査書の内容を勘案し、他の顧客等との通常取引との比較・取引時確認情報との整合性確認
既存顧客との取引危険度調査書の内容を勘案し、過去の当該顧客等との取引との比較・取引時確認情報との整合性確認・他の顧客等との通常取引との比較等
高リスク取引通常の判断+顧客への質問・追加情報収集・統括管理者等への確認
「参考事例に当てはまらないから届出不要」とはなりません。逆に「参考事例に当てはまるから必ず届出」でもありません。顧客の属性・取引時の状況・保有する具体的情報を最新の内容に保ちながら総合的に勘案して判断することが求められます。
あわせておさえる(届出の対象範囲・判断の根拠)
  • 届出の対象は、銀行の場合預金・内国為替・外国為替・融資・証券取引・信託・保護預り・貸金庫等のすべての業務に及ぶ(一部の業務に限られない)
  • 疑わしい取引かどうかの判断方法は、取引区分(新規・既存・高リスク)に応じて犯収法施行規則26条に定められている
  • 「疑いがある」といえるには具体的な犯罪の存在まで認識する必要はなく、犯罪による収益である疑いを生じさせる程度の何らかの犯罪の存在の疑いがあれば足りる

1問1答にチャレンジ❕

〇か✖をタップ!

正解の場合 ➔ 青で表示されます
不正解の場合 ➔ 赤で表示されます

問題 1 / 16
偽造カードによって現金自動預払機から資金を引き出す者を助け、引き出された現金の一部を報酬として受け取る行為は、不正行為に直接関与していないため、疑わしい取引の届出の対象となる可能性のある行為には該当しない。
不正に引き出された現金であることを知りながら報酬として受け取っていることから、犯罪収益の収受に該当します。直接関与していなくても届出対象となる可能性があります。
問題 2 / 16
第三者名義を用いて不動産を購入しようとする行為は届出対象となる可能性があり、特定事業者が疑いを持ち取引を断った場合であっても、疑わしい取引の届出は検討しなければならない。
取引が成立したことは必ずしも要件ではなく、取引を断った場合も届出対象となる場合があります(犯収法8条1項)。
問題 3 / 16
盗品である自動車を他人名義で契約した倉庫内に保管する行為は、隠匿の対象が資金ではないことから、疑わしい取引の届出の対象となる可能性のある行為には該当しない。
犯罪収益には財産上の不正な利益を得る目的で犯した犯罪行為によって得た財産も含まれます。盗品の自動車を隠匿する行為も届出対象となる可能性があります。
問題 4 / 16
テロ資金を供与する行為は疑わしい取引の届出対象であり、当該資金供与が未遂に終わった場合も届出を検討する必要がある。
組織的犯罪処罰法10条2項「未遂は、罰する」と明記されており、未遂に終わった場合も届出対象となる場合があります。
問題 5 / 16
疑わしい取引の届出の対象となるのは、銀行の場合、預金と為替の業務に限られ、融資・信託・保護預り・貸金庫等の業務は届出の対象に含まれない。
銀行の場合、預金・内国為替・外国為替・融資・証券取引・信託・保護預り・貸金庫等のすべての業務が疑わしい取引の届出の対象です。特定の業務に限られるわけではありません。
問題 6 / 16
犯罪収益には、財産上の不正な利益を得る目的で犯した一定の犯罪行為によって得た財産も含まれ、現金等の資金に限定されない。
組織的犯罪処罰法上の犯罪収益は資金(現金)に限らず、動産・不動産等の財産全般が含まれます。
問題 7 / 16
特定事業者が疑わしいと判断して取引を断った場合、取引が成立していないためいかなる場合も疑わしい取引の届出を行う必要はない。
顧客との取引が成立したことは必ずしも要件ではなく、断った場合も届出対象となる場合があります(犯収法8条1項)。
問題 8 / 16
顧客の行為が疑わしい取引の参考事例に記載のない類型であっても、特定事業者は疑わしい取引に該当すると判断した場合には届出を行う必要がある。
参考事例はあくまで注意を払うべき類型の例示であり、参考事例に記載がない行為であっても、総合的に判断して疑わしいと認められれば届出義務が生じます。
問題 9 / 16
特定業務に係る高リスク取引においては、通常の疑わしい取引の判断に加えて、顧客への質問・追加情報の収集などの調査を行うとともに、統括管理者等に確認させることが求められている。
高リスク取引では通常の判断に加えて、顧客への質問・取引時確認の追加情報収集・統括管理者等への確認が求められています(犯収法8条3項・施行規則26条)。
問題 10 / 16
疑わしい取引の届出においては、金融庁が公表している「疑わしい取引の参考事例」のいずれかの項目に該当しているかだけを判断基準として、届出の要否を判断する必要がある。
参考事例はあくまで注意を払うべき類型の例示です。個別具体的な取引が疑わしい取引に該当するかは、顧客の属性・取引時の状況・保有する具体的情報を総合的に勘案して判断する必要があります。
問題 11 / 16
一見取引の場合は、当該取引の態様と他の顧客等との間で通常行う取引の態様との比較のみによって届出の要否を判断すれば足りる。
一見取引の場合も、犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案するとともに、取引時確認で得た情報との整合性確認を行う必要があります。比較のみでは不十分です。
問題 12 / 16
既存顧客との取引においては、犯罪収益移転危険度調査書の内容のみを判断基準として届出の要否を判断すれば足りる。
既存顧客の場合は、危険度調査書の内容勘案に加えて、過去の当該顧客等との取引態様との比較・取引時確認情報との整合性確認・他の顧客等との通常取引との比較等も行う必要があります。
問題 13 / 16
疑わしい取引の届出の判断においては、取引時確認の結果と当該取引の態様その他の事情との整合性を確認することが求められている。
取引時確認で得た情報と実際の取引態様との整合性確認は、疑わしい取引の判断における重要な考慮事項です(犯収法8条3項・施行規則26条)。
問題 14 / 16
疑わしい取引の届出の要否は、顧客の属性や取引時の状況、その他特定事業者が保有する具体的な情報を最新の内容に保ちながら総合的に勘案して判断する必要がある。
個別の取引が疑わしい取引に該当するかは、保有情報を最新の状態に保ちつつ総合的に勘案して判断することが求められます。
問題 15 / 16
犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案することは、疑わしい取引の届出の要否を判断する際の法定の考慮事項の一つである。
犯罪収益移転危険度調査書の内容を勘案することは、犯収法8条3項・施行規則26条に定める法定の考慮事項です。
問題 16 / 16
高リスク取引においては取引の複雑性が高いため、通常の疑わしい取引の判断基準を適用する必要はなく、統括管理者等の判断のみで届出の要否を決定できる。
高リスク取引であっても通常の疑わしい取引の判断(取引時確認結果の勘案・危険度調査書の勘案・取引態様の比較等)を行ったうえで、さらに追加の調査・統括管理者等への確認が求められます。
第7章 疑わしい取引
第7章 疑わしい取引
届出対象となる行為・届出の判断
問正解 / 16問中
結果はスクリーンショットで保存してくださいね 📸

✅ まとめ・要点整理

第7章④まとめ:届出対象となる行為・届出の判断
  • 犯罪収益は現金のみではなく財産全般(盗品の動産・不動産等を含む)
  • 未遂取引を断った場合も届出対象となる場合がある
  • 「疑わしい取引の参考事例」は例示であり、参考事例該当の有無にかかわらず総合的に判断
  • 一見取引犯罪収益移転危険度調査書の内容勘案+他顧客との比較+取引時確認情報との整合性確認
  • 既存顧客犯罪収益移転危険度調査書の内容勘案+過去の当該顧客取引との比較等
  • 高リスク取引は通常の判断に加え、質問・追加情報収集・統括管理者等への確認が必要
「犯罪収益は資金(現金)に限らず財産全般」「取引を断った場合も届出対象になる場合がある」「疑わしい取引の参考事例は例示であり、総合的な判断が必要」――ここが頻出のひっかけです!

試験、頑張ってください‼

📚 おすすめ教材

試験対策には公式問題集が最適です。試験の傾向をつかむのに役立ちます。

2026年度版 AML/CFT問題集

🛒 2026年度版 AML/CFTスタンダードコース試験問題集(楽天)

📦 Amazonで購入する方はこちら
2026年度版 AML/CFTスタンダード問題集(Amazon)