今回は3つの防衛線と第1の防衛線から合計16問(2単元×8問)を出題します。 それぞれの防衛線の役割の違いと、第3の防衛線の「独立性あり+連携も重要」という点がポイント。一問一答で確実に得点しましょう!
- 第1線=営業部門、第2線=管理部門(システム部門・人事部門も含む)、第3線=内部監査部門
- 第3の防衛線は独立性を持つが、第1・第2との日常的な情報交換は重要(「連携を避けるべき」はひっかけ!)
- 第1の防衛線は方針・手続の整備を管理部門任せにしないこと
- 第1線の全職員(管理職含む)がリスクを正しく理解し、業務に活かすことが必要
- 3つの防衛線の整理はバーゼル銀行監督委員会由来。業務の特性等を踏まえ異なる枠組みでの態勢構築も可(その場合も同等の効果の確保が必要)
- 取引時確認等の一部を業務委託しても、顧客管理の責任は委託元の金融機関等が負う
- 第1線では各職員の責務を分かりやすく説明・共有し、必要に応じて理解度を確認。知識付与の機会の確保+実施状況の確認も金融機関等の責務
3つの防衛線 各役割まとめ
- 🛡️ 第1の防衛線(営業部門):顧客と直接対面し、リスクに最前線で対応。取引時確認等を形式的な事務に留めず、水際でリスクを検知・防止する
- 🛡️ 第2の防衛線(管理部門):コンプライアンス部門・リスク管理部門が中心。システム部門・人事部門も含まれる点に注意
- 🛡️ 第3の防衛線(内部監査部門):独立した立場から全社的な対策の有効性を検証し提言。独立性は重要だが、他の防衛線との情報連携も不可欠
第1の防衛線 対応が求められる事項
- ① 第1線に属する全職員が、自らの職務に必要な方針・手続・計画等を十分理解し、リスクに見合った低減措置を実施すること
- ② 方針・手続等における各職員の責務等を分かりやすく明確に説明し、全職員に共有すること(単なる説明だけでなく、理解度確認も必要)
- ③ 方針・手続の整備を管理部門任せにせず、第1線自身も関与・理解すること
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問題 1 / 16
マネロン・テロ資金供与対策の経営管理は、営業部門・管理部門・内部監査部門という3層構造で整理することができる。
3つの防衛線の概念として、第1線(営業部門)・第2線(管理部門)・第3線(内部監査部門)の3層構造で整理されます。
問題 2 / 16
第1の防衛線(営業部門)は、顧客と直接対面する立場から、マネロン・テロ資金供与リスクに最前線で対応し、水際で防止する役割を担う。
営業部門は顧客と直接対面しており、リスクに最初に直面し防止する役割を担っています。取引時確認等を形式的な事務処理に留めないことが重要です。
問題 3 / 16
第2の防衛線に含まれるのは、コンプライアンスやリスクを統括する管理部門までであり、取引モニタリングの仕組みを受け持つシステム部門や、専門人材の育成・確保にあたる人事部門は含まれない。
第2の防衛線は主管部門だけを指すのではなく、取引モニタリングの仕組みを受け持つシステム部門や、専門人材の育成・確保を担う人事部門も含まれる。範囲を狭く限定する選択肢はひっかけ!
問題 4 / 16
第3の防衛線(内部監査部門)は独立性が求められるため、第1・第2の防衛線との日常的な情報交換は不要とされている。
内部監査部門は独立性を持ちますが、第1・第2の防衛線との日常的な情報交換は、実効性ある監査を効率的に実施する観点からも重要とされています。「極力避けるべき」「不要」はひっかけ!
問題 5 / 16
金融機関等は、その業務の内容や規模等に応じて、実効性あるリスク管理の態勢を整える必要がある。そのうえで、営業・管理・監査それぞれの部門が担う役割と責任を、経営陣の責任のもとではっきりさせ、組織として対応を進めることが重要とされている。
役割・責任の明確化の1つの方法が「3つの防衛線」の概念による整理である。部門任せではなく、経営陣が責任を持って全体の枠組みを定めることが出発点となる。
問題 6 / 16
金融庁ガイドラインは、マネロン・テロ資金供与リスク管理態勢を3つの防衛線の概念で整理しているため、金融機関等が業務の特性等を踏まえてこれとは異なる枠組みで管理態勢を構築することは認められない。
項目によっては異なる整理のもとで管理態勢(外部へのアウトソーシングを含む)を構築することも想定されている。ただしその場合でも、「対応が求められる事項」が目標とする効果と同等の効果を確保しなければならない。
問題 7 / 16
取引時確認や顧客管理業務の一部を外部の委託先が担っている場合、その部分の顧客管理に関する責任は受託した事業者側が負い、委託元である金融機関等は責任を免れる。
委託先が業務を実施している場合でも、顧客管理に関する責任を負うのは委託元の金融機関等である。例えば委託先を第1線と位置付けて第2線が牽制・支援を行い、委託元の責任で文書管理を行うといった対応が考えられる。
問題 8 / 16
「3つの防衛線」の整理において、第3の防衛線である内部監査部門は、第1・第2の防衛線が築いてきたプロセスの有効性を、両者から独立した立場で評価する役割を担うとされている。
この整理はバーゼル銀行監督委員会の文書に由来し、金融庁「金融モニタリングレポート」(2015年7月)でも紹介されている。監査部門が最後の砦として全体の仕組みを点検する構図である。
問題 9 / 16
第1の防衛線に属するすべての職員が、自らの職務に必要なマネロン・テロ資金供与対策の方針・手続を十分理解し、リスクに見合った低減措置を実施することが求められる。
第1線の全職員が方針・手続等を十分理解したうえでリスクに見合った低減措置を実施することが求められています。
問題 10 / 16
マネロン・テロ資金供与対策の方針・手続・計画等は、整備したうえで文書として各職員に配布しておけば足り、研修などの機会を別途設けて浸透を図ることまでは求められていない。
文書を配って終わりでは現場に浸透しない。研修などの機会を設けて徹底を図るなど、第1線の業務内容に応じた理解促進の取り組みを行うことが金融機関等の責務とされている。
問題 11 / 16
第1の防衛線は、マネロン・テロ資金供与対策の方針・手続の整備を管理部門に委ね、示された手続の遵守だけに集中すればよい。
第1の防衛線は管理部門任せにせず、方針・手続・計画などにも自ら関与し、十分にその内容を理解する必要があります。手続の遵守のみに専念することがないようにすることが求められています。
問題 12 / 16
第1の防衛線においては、顧客対応の窓口にいる職員だけでなく、管理職も含めた全職員が、マネー・ローンダリング・テロ資金供与のリスクを正確に把握したうえで、リスクの度合いを踏まえた業務運営を行う必要がある。
第1線に属する管理職を含むすべての職員が、リスクを正しく理解して業務に当たることが求められています。「窓口担当者のみ」はひっかけです。
問題 13 / 16
第1の防衛線では、方針・手続・計画等における各職員の責務を分かりやすく説明して全職員の間で共有することが求められ、単なる説明にとどまらず、必要に応じて理解度を確かめることも必要とされている。
職員が自らの責務を自覚し、適切な対応が可能となる水準まで理解させることが趣旨。「説明した」という事実だけでは足りず、現場に伝わったかどうかまでが問われる。
問題 14 / 16
第1線に属する職員に対して必要な知識を身につける機会を確保すれば金融機関等の対応としては十分であり、実際に適切な対応が行われているかどうかを確かめることまでは求められていない。
知識付与の機会の確保に加えて、適切な対応が実施されていることの確認までが必要とされている。「教えたら終わり」ではなく、現場で機能しているかの確認までがセットである。
問題 15 / 16
バーゼル銀行監督委員会の整理では、第1の防衛線である顧客と接する部門は、割り当てられたリスクの限度内でリスクを引き受け、事業に伴うリスクの特定・評価・統制について責任と説明責任を負うとされている。
リスクエキスポージャー(リスクにさらされている度合い)の限度内でリスクを引き受けるのが第1線。第2線はその特定・管理の確実を期し、第3線が独立して評価するという役割分担である。
問題 16 / 16
第1線の職員にマネロン・テロ資金供与リスクの理解を促すための措置を講じる責務は、それぞれの職員個人にあるとされ、金融機関等という組織のレベルでは特段の対応は求められていない。
方針・手続・計画等の整備・周知や研修機会の提供など、理解の促進等に必要な措置を講じる主体は金融機関等(組織)である。職員個人の努力任せにしない態勢づくりが求められている。

第5章 管理態勢
3つの防衛線・第1の防衛線
3つの防衛線・第1の防衛線
問正解 / 16問中
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3つの防衛線・第1の防衛線 まとめ
- 第1線=営業部門 / 第2線=管理部門(システム・人事部門も含む) / 第3線=内部監査部門
- 第3の防衛線は独立性を持つが、第1・第2との日常的な情報交換は実効性ある監査のために重要
- 第1の防衛線は管理部門任せにせず、方針・手続の内容に自ら関与・理解することが必要
- 第1線の全職員(管理職含む)がリスクを理解し、リスクに応じた業務運営を行う
- 営業・管理・監査の役割・責任は経営陣の責任のもとで明確化し、組織的に対応
- 3つの防衛線と異なる整理での態勢構築も可(同等の効果を確保)/業務委託しても責任は委託元
- バーゼル銀行監督委員会の整理=第1線はリスクの特定・評価・統制に責任と説明責任を負う
- 責務の説明・共有は「適切な対応ができる水準までの理解」+理解度確認までがセット
「情報連携を避けるべき」という選択肢が出たら✕。独立性と情報連携は両立します。 「委託先に責任が移る」「3つの防衛線以外の整理は認められない」も✕。 繰り返しチャレンジして確実に得点しましょう! 試験、頑張ってください‼
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