今回は第2の防衛線(管理部門)と第3の防衛線(内部監査部門)から合計16問(2単元×8問)を出題します。 第1線を「支援しながら牽制する」二刀流の視点と、今年の注目ポイント「外部委託先の管理」を押さえましょう!
- 第2線(管理部門)にはコンプライアンス・システム・人事部門も含まれる
- 第2線の役割は第1線への「牽制」と「支援」の両方
- 第2線の職員配置:資格だけでは不十分、実務経験も必要
- 第3線(内部監査)はリスクが低い業務も一律に監査対象から除外しない
- 内部監査結果は監査役・経営陣へ報告+フォローアップ・改善助言までが責務
- ⚠️ ひっかけ:「法令等で定める人数に配慮して配置」「リスク低は一律除外」→ 不適切!
- 第2線の監視=遵守状況の確認+低減措置の有効性検証。法規制の遵守チェックだけでなく「態勢が有効に機能しているか」の観点まで
- 主管部門以外の関係管理部門も責務を明確化して協働・情報共有(他部門の管理する情報に適時適切にアクセスできる状態に)
- 第3線の監査計画=研修の実効性・異常取引の検知状況・検知基準の有効性を含むITシステムの運用状況・届出状況まで含める。頻度は一律でなく個別判断、必要に応じ全件を調べる悉皆調査も
- 外部委託先の管理(2026年3月31日適用の改正ガイドラインで新設)=リスク管理業務を外部委託する場合、同等の効果を確保する観点から委託先の態勢を検証する
第2線|対応が求められる事項(4つ)
- ① 第1線の方針・手続・計画等の遵守状況確認や低減措置の有効性検証を通じ、リスク管理態勢が有効に機能しているか独立した立場から監視すること
- ② 第1線に対し、情報提供・質疑への応答・具体的対応方針の協議など十分な支援を行うこと
- ③ 主管部門にとどまらず全管理部門の責務を明確化し、主管部門と他部門が協働する態勢を整備し、密接な情報共有・連携を図ること
- ④ 管理部門に適切な知識・専門性を有する職員を配置すること(資格だけでなく実務経験も考慮。継続的な教育・研修も必要)
第3線|対応が求められる事項(5つ)
- ① 以下を含む監査計画を策定し適切に実施すること:方針・手続・計画の適切性/職員の専門性・適合性/研修の実効性/異常取引の検知状況/ITシステム運用状況/リスク低減措置・疑わしい取引の届出状況
- ② 直面するリスクに照らして監査の対象・頻度・手法等を適切に設定すること
- ③ リスクが低い業務等も一律に監査対象から除外せず、頻度や深度を調整して対応すること
- ④ 監査結果を監査役および経営陣に報告し、フォローアップ・改善に向けた助言を行うこと
- ⑤ 内部監査部門に適切な知識・専門性を有する職員を配置すること(資格+実務経験+継続的教育・研修)
〇か✖をタップ!
正解の場合 ➔ 青で表示されます
不正解の場合 ➔ 赤で表示されます
問題 1 / 16
第2の防衛線(管理部門)は、第1線の業務に潜在するマネロン・テロ資金供与リスクへの理解に加え、第1線の業務に係る知見も併せ持つことが求められている。
第2線は第1線に対して牽制と支援の役割を担う。そのために、第1線の業務知見とリスクへの理解の両方が必要とされている。
問題 2 / 16
マネロン・テロ資金供与対策の管理部門というくくりには、コンプライアンス部門やリスク管理部門だけでなく、取引モニタリングの仕組みを管理するシステム部門、専門性を持つ人材の確保にあたる人事部門なども含まれる。
第2線はコンプライアンス・リスク管理部門だけでなく、システム部門・人事部門も含まれる。「主管部門だけ」という考え方は誤り。
問題 3 / 16
第2の防衛線における第1線への支援は、情報提供や質疑への応答に限られており、個別案件への助言や外部専門家との対話を通じた後方支援は求められていない。
第2線の支援は情報提供・質疑への応答にとどまらず、個別案件への専門的な助言や、外部専門家・当局との対話を通じた後方支援も含まれる。
問題 4 / 16
第2の防衛線において管理部門に配置する職員は、対策に関する資格を持ってさえいれば足り、実務経験等をあらためて考慮する必要はないとされている。
資格等の保有だけでは十分ではなく、実務経験等も考慮して専門性を判断することが求められている。継続的な教育・研修も重要。
問題 5 / 16
第2の防衛線には、第1線での方針・手続・計画等が守られているかの確認や、リスク低減措置の有効性の検証などを通じて、リスク管理の態勢が有効に機能しているかどうかを監視することが求められている。
第2線の監視は、ルールが守られているかのチェックと、講じた低減措置が実際に効いているかの検証の両輪で行う。これが「牽制」の中身である。
問題 6 / 16
第2の防衛線では、主管部門以外も含めて、対策に関係する各管理部門の責務をはっきりさせて互いに認識を合わせ、主管部門と関係部門が協働する体制を整えて、緊密に情報を共有・連携することが求められている。
各部門が他の部門の管理する情報にも適時適切にアクセスできる状況にあることが必要とされる。縦割りで情報が止まると、検知や届出の判断が遅れるためである。
問題 7 / 16
第2の防衛線では、管理部門に配置すべきマネロン・テロ資金供与対策の担当職員の人数が法令等で定められており、その人数を満たすように配置することが求められている。
求められているのは、適切な知識および専門性等を有する職員を自らの管理部門に配置することであり、具体的な人数等を定めた法令等は存在しない。「法令で定める人員」という表現が出たら疑ってかかりたい。
問題 8 / 16
第2線が行う第1線の取引時確認業務などの検証は、犯罪収益移転防止法などの法規制を守っているかどうかの確認を行えば足り、リスク管理の態勢が有効に機能しているかという観点までは求められていない。
法規制等の遵守のみならず、自らのリスク管理態勢が有効に機能しているかという観点から、疑わしい取引の届出の分析等により認識した事項も踏まえて、定期的に検証することが求められている。
問題 9 / 16
第1線・第2線から独立した立場にある第3の防衛線(内部監査部門)には、会社全体のマネロン・テロ資金供与対策に関する方針・手続・計画等がきちんと機能しているかを定期的にチェックし、必要があれば見直しや対策の強化を提言・指摘する役割が期待されている。
内部監査部門は第1・第2線から独立した立場で全社的な方針の有効性を検証し、高度化の必要性についても提言・指摘する役割を担う。
問題 10 / 16
第3の防衛線が行う内部監査では、リスクが高いと判断した業務に特化し、リスクが低いと判断した業務については一律に監査対象から除外することが、リスクベース・アプローチとして求められている。
リスクが低い業務であっても一律に除外することは認められない。頻度や深度を適切に調整して監査を行うことが求められている。
問題 11 / 16
内部監査部門は、実施した監査の結果を監査役や経営陣へ報告した時点でその役割を果たしたことになり、監査後のフォローアップや改善に向けた助言までは求められていない。
監査結果を報告して終わりではなく、その後の改善状況を追いかけるフォローアップや、改善に向けた助言まで行うことが内部監査部門の責務に含まれる。報告止まりの選択肢はひっかけ!
問題 12 / 16
内部監査部門に配置する職員の専門性は、資格等の保有に加えて実務経験等も考慮して判断することが求められており、継続的な教育・研修を行うことも重要とされている。
第2線・第3線ともに、職員の専門性は「資格+実務経験」で判断し、継続的な教育・研修が重要。第2線と第3線で共通のルールとして押さえておこう。
問題 13 / 16
第3の防衛線が策定する監査計画には、職員研修の実効性や、営業部門での異常取引の検知状況、検知基準の有効性を含むITシステムの運用状況といった事項を含めることが求められている。
このほか、方針・手続・計画等の適切性、遂行する職員の専門性・適合性、検知した取引への低減措置の実施や疑わしい取引の届出状況も監査計画に含める。仕組み・人・システム・実績まで丸ごと監査対象になる。
問題 14 / 16
第3の防衛線が行う定期的な検証について、その監査の頻度は、すべての金融機関等で年1回とするなど一律に定めることとされている。
監査の頻度は一律に決定すべきものではなく、各金融機関等の規模や特性、監査対象のリスク等に応じて個別具体的に判断される。監査の対象・頻度・手法を自らのリスクに照らして適切なものとすることが求められている。
問題 15 / 16
2026年3月31日から適用されている改正金融庁ガイドラインには「経営管理」の項目に外部委託先の管理に関する記述が新たに設けられ、リスク管理業務を外部に委託するときは、ガイドラインが目標とする効果と同等の効果が確保されるよう、委託先の態勢を検証することが求められている。
委託して終わりではなく、委託先でも自社と同水準の管理が機能しているかを委託元が検証する責任を負う、という趣旨。3つの防衛線の枠組みの外に業務を出しても、管理の水準は下げられない。
問題 16 / 16
第3の防衛線が行う監査は、どの分野についても一部を抜き出して調べるサンプリング調査で行うことが原則とされており、対象のすべてを調べる悉皆的な調査までは想定されていない。
すべての分野でサンプリング調査を行うのではなく、リスクを分析したうえで、必要に応じて対象の全件を調べる悉皆的な調査を行うことが求められる。監査のやり方そのものにもリスクベース・アプローチを適用する。

第5章 管理態勢
第2の防衛線・第3の防衛線
第2の防衛線・第3の防衛線
問正解 / 16問中
結果はスクリーンショットで保存してくださいね 📸
第2の防衛線・第3の防衛線 まとめ
- 第2線 = 管理部門(コンプライアンス・システム・人事部門も含む)
- 第2線の役割 = 第1線への「牽制(独立)」と「支援」の両方
- 職員配置:資格+実務経験で専門性を判断。継続的な教育・研修も必要
- 第3線 = 内部監査部門(第1・第2線から独立)
- 監査対象:リスクが低い業務も一律除外禁止、頻度・深度を調整
- 内部監査の責務 = 報告+フォローアップ・改善助言まで
- 第2線の監視は「法令遵守の確認」止まりでなく「態勢が有効に機能しているか」の観点まで
- 監査計画には研修の実効性・異常取引の検知状況・ITシステムの運用状況等を含める/監査の頻度は規模・特性・リスクに応じ個別判断
- 外部委託先の管理(改正ガイドラインで新設)=委託しても管理水準は下げない。同等の効果の確保の観点から委託先の態勢を検証
「第2線は牽制と支援の両方」「第3線はリスク低でも除外しない」この2点がひっかけの定番。 「担当職員の人数は法令で規定」「監査頻度は一律」も✕、そして外部委託時は委託先の態勢を検証が新しい注目点です。 繰り返しチャレンジして確実に得点しましょう。 試験、頑張ってください‼
📘 もっと深く理解したい方へ
この一問一答の「なぜその答えになるのか」「試験はどこで引っかけてくるのか」をまとめた第5章 完全攻略ノート 完成版(PDF・全25ページ/①〜⑧収録)をnoteで販売しています。図解+計64問の深掘り解説+危険ワードカード+試験前日用の直前チェックシート付き。第5章の全15項目に対応した完成版です。

📎 公式情報・出典(別タブで開きます)
試験対策には公式問題集が最適です。試験の傾向をつかむのに役立ちます。

🛒 2026年度版 AML/CFTスタンダードコース試験問題集(楽天)
📦 Amazonで購入する方はこちら
2026年度版 AML/CFTスタンダード問題集(Amazon)
AML/CFT資格攻略道場
