今回は第4章の総合演習。①〜⑨の要点を横断で総チェックします。①〜⑨から均等に集めた45問のプールから、毎回ランダムに20問を出題し、「もう一度チャレンジ」で問題が入れ替わります。繰り返して定着させましょう。
- ①枠組み:リスクベース・アプローチ=リスクの特定→評価→低減(FATF勧告第1の勧告・国際標準)。高リスクは厳格に、低リスクは簡素に。
- ②金融庁ガイドライン・犯収法:ガイドラインは当然実施すべきミニマム・スタンダード。統括管理者の承認は高リスク取引のみ、高リスク取引は3種類。
- ③リスクの特定:商品・サービス/取引形態/国・地域/顧客属性の4観点で包括的・具体的に検証(出発点)。新商品・新技術は提供前に検証。
- ④リスクの評価・低減:評価は経営陣の関与・承認+文書化、定期+重大事象で見直し。リスクはゼロにしない(許容範囲に低減)。低減は顧客・取引ごとに個別具体的。
- ⑤顧客管理(CDD):中核・すべての顧客に顧客リスク評価。高リスク→厳格な顧客管理(EDD)(追加情報・上級管理職承認・モニタリング強化)/低リスク→簡素な顧客管理(SDD)。
- ⑥モニタリング・記録:取引モニタリング=事後の異常検知/取引フィルタリング=事前のリスト照合。届出不要とされた取引も併せて保存が望ましい。
- ⑦IT・データ・新技術:シナリオ・敷居値は固定せず継続的に見直し。システムがリスクに見合うかの責任は担当役員・管理部門。新技術は対応が期待される事項。
- ⑧海外送金等:委託しても自らリスクの特定・評価・低減・シェルバンク(架空銀行)とはコルレス契約しない・関係国等の制裁リスト照合。
- ⑨書面・口座不正利用防止:特定事業者作成書面等=リスク評価書・電磁的記録も可・実際に行っていない取引は対象外/口座不正利用防止は規模・立地によらず必要。
第4章 ①〜⑨でおさえる要点
- ① リスクベース・アプローチ=リスクの特定→評価→低減(FATF勧告第1の勧告・国際標準)。高リスクは厳格・低リスクは簡素
- ② 金融庁ガイドラインはミニマム・スタンダード/統括管理者の承認は高リスク取引のみ・高リスク取引は3種類
- ③ リスクの特定=商品サービス/取引形態/国地域/顧客属性の4観点で包括的・具体的に(出発点)。新商品・新技術は提供前に検証
- ④ リスクの評価は経営陣の関与・承認+文書化、定期+重大事象で見直し。リスクはゼロにしない。低減は個別具体的
- ⑤ 顧客管理(CDD)は中核・すべての顧客にリスク評価。高リスク→厳格な顧客管理(EDD)/低リスク→簡素な顧客管理(SDD)
- ⑥ 取引モニタリング=事後の異常検知/取引フィルタリング=事前のリスト照合。届出不要の取引も保存が望ましい
- ⑦ ITはシナリオ・敷居値を継続見直し/責任は担当役員・管理部門/新技術(AI・ブロックチェーン・RPA)は対応が期待される事項
- ⑧ 海外送金は委託しても自らリスク管理・シェルバンクとはコルレス契約しない・制裁リスト照合
- ⑨ 特定事業者作成書面等=リスク評価書・電磁的記録も可・実際に行っていない取引は対象外/口座不正利用防止は規模・立地によらず必要
ここを間違えやすい
- ① リスクベース・アプローチは世界共通の国際標準(各国独自ではない)/残存リスクが許容範囲を超えるならそのまま取引しない
- ② 統括管理者の承認は高リスク取引のみ(すべての取引ではない)/「日本独自の手法を考案すべき」という記述はない
- ③ 新商品・新技術は提供前に検証(提供後ではない)/考慮は4観点(取引条件=金利・手数料は含まない)
- ④ リスクはゼロにしない(許容範囲に低減)/評価は経営陣の関与・承認が必要(極力排除ではない)
- ⑤ 「顧客管理措置」は犯収法等にない用語/上級管理職は統括管理者と同一人物でなくてよい/信頼に足る証跡は書面限定でない
- ⑥ モニタリング=事後の異常検知/フィルタリング=事前のリスト照合(取り違え注意)/届出不要の取引も保存が望ましい
- ⑦ システムがリスクに見合うかの責任は担当役員・管理部門(システム部門任せでない)/モニタリング=シナリオ・フィルタリング=リストの検証(逆に注意)/RPAは定型作業の自動化
- ⑧ 委託・コルレス先に任せきりにしない/シェルバンク(架空銀行)とはコルレス契約しない
- ⑨ 特定事業者作成書面等は電磁的記録も可(必ず書面ではない)/実際に行っていない取引は対象外/口座不正利用防止は規模・立地によらず必要
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問題 1 / 20
リスクベース・アプローチは、自らが直面するマネロン・テロ資金供与リスクを特定・評価し、リスクに見合った低減措置を講じる手法で、FATF勧告の基本原則かつ国際的な標準とされている。
リスクベース・アプローチはFATF勧告第1の勧告として勧告全体を貫く基本原則であり、国際的な標準とされています。
問題 2 / 20
リスクベース・アプローチは各国の事情に応じた独自の手法であり、世界共通の枠組みや国際的な標準とはされていない。
リスクベース・アプローチはFATF勧告第1の勧告で、国際的に共通する標準アプローチとされています。
問題 3 / 20
リスクベース・アプローチでは、リスクの特定→評価→低減の順に検討し、特定・評価したリスクを前提として講ずべき低減措置を判断・実施する。
リスクの特定→評価→低減の順に検討し、特定・評価を前提に低減措置を判断・実施します。
問題 4 / 20
リスク低減措置は、特定・評価した個々のリスクの大きさに応じて実施し、高リスクにはより厳格な、低リスクにはより簡素な措置を行う。
リスクの大きさに応じ、高リスクは厳格に、低リスクは簡素にと、メリハリのある低減措置を行います。
問題 5 / 20
リスク低減措置を講じても残るリスク(残存リスク)が自行の許容範囲を超えている場合でも、そのまま取引を実施してよい。
残存リスクが自行の許容範囲内である場合に取引を実施します。超える場合は追加の低減やリスク遮断を検討します。
問題 6 / 20
金融庁ガイドラインでは、リスクベース・アプローチを、金融機関等が自ら抱えるマネー・ローンダリング・テロ資金供与のリスクを見極めて評価し、それを許容できる範囲まで実際に引き下げるために、リスクの大きさに応じた対策をとること、と定義している。
金融庁ガイドラインにおけるリスクベース・アプローチの定義です。「リスク許容度の範囲内に実効的に低減」「リスクに見合った対策」がキーワードです。
問題 7 / 20
金融庁ガイドラインは、金融機関等のリスクベース・アプローチについて、海外のやり方などをまねることなく、日本ならではのマネー・ローンダリング・テロ資金供与対策をふまえた独自の手法を自ら考え出すべきだとしている。
金融庁ガイドラインにこのような記述はありません。「日本独自の手法を考案すべき」は典型的なひっかけです(国際的な基準を踏まえます)。
問題 8 / 20
犯罪収益移転防止法等において、特定事業者は、リスクの程度にかかわらず、顧客との取引すべてについて統括管理者による承認を得なければならない。
統括管理者の承認等が必要なのは「高リスク取引」においてです。すべての取引で承認が必要なわけではありません(同法施行規則27条1項1号ハ)。
問題 9 / 20
高リスク取引には、①厳格な顧客管理がとりわけ必要と認められる取引、②顧客管理にあたり特別の注意を払うべき取引、③犯罪収益移転危険度調査書の内容に照らして危険性が高いと認められる取引、の3つのタイプがある。
高リスク取引の3種類です(同法施行規則27条1項1号ハ)。区分を正確に覚えましょう。
問題 10 / 20
特定事業者は、疑わしい取引の届出の要否を、犯罪収益移転危険度調査書の内容のみに基づいて判断しなければならない。
危険度調査書「等」だけでなく、取引時確認の結果・取引の態様その他の事情も併せて勘案して判断します(犯収法8条3項)。
問題 11 / 20
リスクの特定とは、自らが扱う商品・サービスや取引形態、取引の相手となる国・地域、顧客の属性などにひそむリスクを、もれなく具体的に洗い出して検証し、直面するマネー・ローンダリング・テロ資金供与リスクを見きわめることであり、リスクベース・アプローチの出発点にあたる。
リスクの特定は、商品・サービス、取引形態、取引に係る国・地域、顧客の属性等のリスクを包括的かつ具体的に検証して直面するリスクを特定するもので、リスクベース・アプローチの出発点に位置づけられます。
問題 12 / 20
新たな商品・サービスを取り扱う場合は、その提供を開始した「後」に、当該商品・サービスのリスク状況を詳細に分析・検証することが求められている。
新たな商品・サービスを取り扱う場合は、その「提供前」にリスクを検証することが求められます。「提供後」に検証するという点がひっかけです。
問題 13 / 20
リスクの特定において考慮すべき事項は、「商品・サービス」「取引形態」「取引に係る国・地域」「顧客の属性」の4つである。
考慮すべき事項は「商品・サービス」「取引形態」「取引に係る国・地域」「顧客の属性」の4つです。
問題 14 / 20
リスクの特定で考慮すべき事項には「取引条件」が含まれ、具体的には「金利条件」「手数料条件」等を抽出して特定すべきである。
考慮すべきは「商品・サービス」「取引形態」「取引に係る国・地域」「顧客の属性」の4つです。「取引条件(金利・手数料)」は含まれません。典型的なひっかけです。
問題 15 / 20
リスクの特定は専門性が高いため、マネロン・テロ資金供与対策を所管する主管部門に一任して進めることが求められている。
マネロン・テロ資金供与対策の主管部門に一任するのではなく、経営陣の主導のもとで関係するすべての部門が連携・協働して進めることが求められます。
問題 16 / 20
リスクの評価は、その過程に経営陣が関与する必要はなく、評価結果について経営陣の承認を得ることも求められていない。
リスクの評価は、その過程に経営陣が関与し、評価結果について経営陣の承認を得ることが求められています。
問題 17 / 20
リスクの評価については、その結果を文書に残し、それをもとにリスクを下げるために必要な措置などを検討することが求められている。
リスク評価の結果を文書化し、これを踏まえてリスク低減に必要な措置等を検討することが求められています。
問題 18 / 20
マネロン・テロ資金供与リスクは常にゼロにする必要があり、残存リスクが完全になくなるまで対策を講じることが求められている。
マネロン・テロ資金供与対策は、限られた資源を有効に活用してリスクを許容範囲に低減させるものであり、リスクをゼロにすることは求められていません。
問題 19 / 20
リスクの評価結果を「見える化」(リスク・マップ化)しておくことは、リスクの特定・評価の場面でも、リスク低減措置がどれだけ効いているかを見極めるうえでも大切である。
リスク評価結果の「見える化」(リスク・マップ化)は、リスクの特定・評価のうえでも、リスク低減措置の有効性を判断するうえでも重要とされています。
問題 20 / 20
リスク低減措置の具体的内容は、すべての金融機関で一律・共通とすべきであり、各社が顧客や取引ごとに個別具体的に検討することは求められていない。
リスク低減措置の具体的内容は、各金融機関等において顧客や取引ごとに個別具体的に検討・実施されるべきもので、すべての金融機関で一律・共通とするものではありません。
問題 21 / 20
「顧客管理(CDD)」はリスク低減措置の中核をなすもので、把握した情報に加え自社の規模・特性・業務の実態なども幅広くふまえたうえで、顧客全員を対象に顧客リスク評価を行うことが求められる。
顧客管理(CDD)はリスク低減措置の中核的な項目で、すべての顧客について顧客リスク評価を実施することが求められます。
問題 22 / 20
「顧客管理(CDD)」は、犯罪収益移転防止法等で定める「顧客管理措置」に該当する法律上の義務であり、同法等にも「顧客管理措置」という用語が明記されている。
犯罪収益移転防止法等において「顧客管理措置」という用語自体はありません。同法等は「取引時確認」「取引記録等の保存」「疑わしい取引の届出等の措置」を規定しています。
問題 23 / 20
高リスクと判断した顧客に対しては、追加情報の入手や上級管理職による承認、敷居値の厳格化といったモニタリング強化などを含む、リスクに応じた厳格な顧客管理(EDD:エンハンスト・デュー・ディリジェンス)の実施が求められる。
高リスク顧客には、追加情報の入手・上級管理職の承認・モニタリング強化等を含む厳格な顧客管理(EDD)が求められます。
問題 24 / 20
承認を担う「上級管理職」は、高リスク顧客の取引において、犯罪収益移転防止法等が定める「統括管理者」と常に同一の人物である必要がある。
「上級管理職」は、犯罪収益移転防止法等で定める「統括管理者」と必ずしも同一人物である必要はありません。
問題 25 / 20
「信頼に足る証跡」とは、あらゆる確認事項について、一律に書面による証跡を求める趣旨である。
「信頼に足る証跡」は、顧客の申告の真正性等に留意しながら必要な証跡を求める趣旨で、あらゆる確認事項に一律に書面を求めるものではありません。
問題 26 / 20
「取引モニタリング」とは、これまでの取引の傾向などと照らし合わせて異常な取引を見つけ・調べ・判断し、疑わしい取引の届出を行うとともに、その顧客のリスク評価へ反映してリスクを下げる方法をいう。
取引モニタリングの定義です。事後・継続的に異常取引を検知し、疑わしい取引の届出や顧客リスク評価への反映につなげます。
問題 27 / 20
「取引フィルタリング」とは、取引を行う前やリストの更新時などに、取引の関係者や既存顧客を反社会的勢力・制裁対象者等の名簿と突き合わせ、そうした者の取引を未然に防いでリスクを低減させる手法をいう。
取引フィルタリングの定義です。事前・照合により、反社会的勢力や制裁対象者等による取引を未然に防止します。
問題 28 / 20
取引モニタリングにあたっては、すべての取引に画一的なシナリオや敷居値を一律に適用して、不公正取引の疑いがある取引を検知することが求められている。
画一的なシナリオや敷居値で一律に検知するのではなく、リスクに応じて適用するシナリオや敷居値を異にする対応が求められています(ガイドラインのFAQ)。
問題 29 / 20
疑わしい取引の届出が有効に機能しているかを確かめるうえでも、実際に届け出た取引だけでなく、届出不要とされた取引についても、あわせて記録に残しておくことが望ましい。
届け出た取引だけでなく、届出不要と判断した取引も併せて記録を保存することが望ましいとされています。届出可否判断の根拠も記録しておくことが望まれます。
問題 30 / 20
記録の保存期間については、すべての記録について、一律に一定期間の保存を求めるものとされている。
保存期間は一律に一定期間を求めるものではなく、分析可能な形で整理するなど、データの適切な管理が求められています。
問題 31 / 20
ITシステムを使った取引モニタリング等では、絶えず巧妙化する手口に照らして有効に働いているかを確かめ、シナリオの追加・設定や敷居値の柔軟な変更などを継続して行うことが求められる。
基準が明確な一方で硬直的な運用になる懸念があるため、有効性を検証し、シナリオ・敷居値を継続的に見直すことが求められます。
問題 32 / 20
取引モニタリングや取引フィルタリングのシステムが、マネー・ローンダリング等のリスクに見合っているかどうかを確かめる作業は、高い専門性を要するので、システム部門や開発会社が中心となって責任を負うべきである。
システムがリスクに見合ったものとなっているかについて責任を持つのは、マネロン・テロ資金供与対策の担当役員や管理部門です。システム部門・開発会社に委ねるものではありません。
問題 33 / 20
データ活用の前提として検証すべき観点は、取引モニタリングでは用いるリスト自体が最新かつ適切か、取引フィルタリングでは設定したシナリオが適切か、という点だとされる。
検証の観点が逆です。取引モニタリングについてはシナリオが適切であるか、取引フィルタリングについてはリスト自体が最新かつ適切であるか、を検証します。
問題 34 / 20
AI(人工知能)、ブロックチェーン、RPA等の新技術を取引時確認や疑わしい取引の検知・届出等の局面で活用することは、マネロン・テロ資金供与対策の高度化や効率化につながり、有効である。
これらの新技術の活用は、取引時確認や疑わしい取引の検知・届出等の様々な局面で実効性の向上につながり、有効とされています。
問題 35 / 20
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、人工知能を活用した新技術であり、疑わしい取引に該当するかといった判断を完全に自動化することが期待されている。
RPAは、書類作成やデータ入力等の定型的作業を自動化する技術です。疑わしい取引該当性の判断を完全に自動化するものではありません。
問題 36 / 20
コルレス契約を結んでいる場合、マネー・ローンダリング等のリスクを下げる措置がどれだけ効くかは相手方の管理態勢しだいの面があるため、その相手方のリスク管理の体制をきちんと監視することが求められる。
コルレス契約や受託の場合、低減措置の実効性は相手方の管理態勢に拠らざるを得ないため、相手方の管理態勢を適切に監視することが求められます。
問題 37 / 20
海外送金を他の金融機関等に委託した場合、リスクの特定・評価・低減は送金を実際に行う受託先の役割であり、委託元となった金融機関等がこれらの措置を講じる必要はない。
他の金融機関等に海外送金を委託する場合でも、自らのリスクベース・アプローチの枠組みの下で位置付け、リスクの特定・評価・低減を着実に実行することが求められます。委託先に任せきりにはできません。
問題 38 / 20
コルレス先自体が架空銀行である場合や、自らの口座を架空銀行に使わせることを認めているような場合には、そのコルレス先とは契約を結ばず、また維持もしないことが求められる。
架空銀行(シェルバンク)は匿名性が高く真の受益者等が隠匿される可能性が高いため、コルレス先として不適格で、契約を締結・維持しないことが求められます。
問題 39 / 20
自らまたは他の金融機関等を通じて海外送金等を行う場合には、外為法をはじめとする国内外の法規制等に則り、関係国等の制裁リストとの照合等の必要な措置を講ずる必要がある。
海外送金等では、外為法をはじめとする国内外の法規制等に則り、関係国等の制裁リストとの照合等の必要な措置を講ずることが当然に求められます。
問題 40 / 20
顧客が2,000万円の現金を持ち込み海外送金を依頼した場合、既存顧客であり職業が大学生と登録されていることを確認して本人確認ができれば、送金を受け付けてよい。
顧客の年齢や職業等に照らして送金目的・金額に不合理な点が認められる場合は、聞き取りや信頼に足る証跡を求める等により、実態確認・調査を行う必要があります。
問題 41 / 20
取引時確認等を適切に実施するための取組みの一つとして特定事業者が整える書面を、特定事業者作成書面等という。
特定事業者作成書面等は、取引時確認等を的確に行う措置の一環として作成される書面で、リスク評価書ともいわれます(犯罪収益移転防止法11条4号等)。
問題 42 / 20
犯罪収益移転防止法で作成が求められる特定事業者作成書面等は、必ず紙の書面で作らなければならず、電磁的記録での作成は認められていない。
電磁的記録による作成も認められています(犯罪収益移転防止法11条4号、同法施行規則32条1項1号)。書面に限られるものではありません。
問題 43 / 20
特定事業者が現に行っていない取引は、特定事業者作成書面等におけるリスク評価の対象とはされない。
実際に行っていない取引については、リスク評価の対象外となります。
問題 44 / 20
これらの口座不正利用防止対策は、規模の大きい都市部の金融機関にのみ求められ、規模や立地の小さい金融機関には求められていない。
非対面取引が広く普及していることを踏まえ、これらの対策は金融機関の規模・立地によらず必要とされています。
問題 45 / 20
他人に譲渡・売却された口座やだまされて開設させられた口座などは、特殊詐欺やマネー・ローンダリングの資金の「受け皿」として悪用されており、こうした口座の不正利用を防ぐことが対策の目的の一つである。
譲渡・売却された口座等が特殊詐欺やマネー・ローンダリングの受け皿として悪用されるため、その不正利用を防ぐことが対策の目的の一つです。なお口座の売買・譲渡・貸借は、売る側・買う側のいずれも罪に問われます。

第4章 リスクベース・アプローチ
総合演習(全分野チェック)
総合演習(全分野チェック)
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第4章 総合演習 直前チェック(①〜⑨)
- ① リスクベース・アプローチ=特定→評価→低減(FATF第1の勧告・国際標準)。高リスクは厳格・低リスクは簡素。残存リスクは許容範囲内で取引
- ② 金融庁ガイドラインはミニマム・スタンダード/統括管理者の承認は高リスク取引のみ・高リスク取引は3種類/疑わしい取引の届出要否は調査書等+取引時確認結果等を勘案
- ③ リスクの特定=商品サービス/取引形態/国地域/顧客属性の4観点(取引条件は含まない)。新商品・新技術は提供前に検証。経営陣主導・全部門連携
- ④ 評価は経営陣の関与・承認+文書化、定期+重大事象で見直し。リスクはゼロにしない。結果の見える化(リスク・マップ)。低減は個別具体的
- ⑤ 顧客管理(CDD)は中核・すべての顧客にリスク評価。高リスク→厳格な顧客管理(EDD)で上級管理職承認等/低リスク→簡素な顧客管理(SDD)。「顧客管理措置」は犯収法等にない用語
- ⑥ 取引モニタリング=事後の異常検知/取引フィルタリング=事前のリスト照合。シナリオ・敷居値は画一的でなくリスクに応じて。届出不要の取引も保存が望ましい
- ⑦ ITはシナリオ・敷居値を継続見直し・責任は担当役員/管理部門・監査は省略不可。データ検証はモニタリング=シナリオ/フィルタリング=リスト。新技術は期待される事項
- ⑧ 海外送金は委託しても自らリスク管理・シェルバンクとはコルレス契約しない・外為法等+制裁リスト照合。不自然・不合理なら国内口座への変更や疑わしい取引の届出を検討
- ⑨ 特定事業者作成書面等=リスク評価書・電磁的記録も可・実際に行っていない取引は対象外。口座不正利用防止は規模・立地によらず必要・計画的に対応
全問正解を目指して、何度も挑戦してみてください。第4章おつかれさまでした! 試験、頑張ってください‼
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