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AML/CFTスタンダードコース合格率は非公表!70点の絶対評価と職場の体感

朝の草原で、木の道しるべを見上げるうさぎのきなこ(AML/CFTスタンダードコース 試験ガイド)

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オリジナル解説/2026年度(2026年8月時点の公式情報)

AML/CFTスタンダードコースを、2024年12月に受けました。

銀行に約30年、そのうち外為の仕事を約20年。マネー・ローンダリング対策は、私にとって毎日の業務そのものでした。

それでも、80点でした。

このページには、公式サイトに載っている試験の概要と、そこには書かれていないことを並べて書きます。申込みで手が止まったところ、当日の会場の様子、そして「実務でやっているのに、なぜここを落としたのか」と思った瞬間です。

合格率は公表されていません。だから「何%だから安心」とは言えません。代わりに、実際に受けた人間の手ざわりを、そのまま置いておきます。

試験の概要をひと目で

まず、公式に決まっていることをまとめます。ここから先の私の体験談は、この表を前提にした話です。

項目内容
受験日通年実施。テストセンターで、自分が予約した日時に受けます。
予約できるのは受験希望日の3日前まで
対象者銀行など預金取扱金融機関の本部担当者、営業店の管理者・窓口担当者など。
ただし受験資格はなく、誰でも申し込めます
試験範囲1.金融犯罪
2.FATF
3.国内法規制
4.リスクベース・アプローチ
5.管理態勢
6.顧客管理
7.疑わしい取引
試験時間100分。
開始前に操作方法の案内があります
出題形式四答択一式50問
合格基準100点満点で70点以上
受験手数料5,500円(税込)
法令基準日問題文に特に指示がない限り、7月1日時点で施行されている法令等から出題
合格発表試験が終わるとその場でスコアレポートを手渡され、合否が分かります。
合格者は翌日以降、マイページから認定証をPDFで出力できます
認定名称一般社団法人金融財政事情研究会認定 AML/CFTスタンダード(アンチマネロン・スタンダード)®
(名刺などへの記載例。これを短くした書き方も認められています)
持込み品携帯電話・筆記用具・計算機・参考書・六法などを含め、自席(パソコンブース)に私物は持ち込めません
鍵付きのロッカー等に預けます。メモ用紙と筆記用具はテストセンターで貸してもらえます。
計算問題については、試験画面上の電卓を使えます
変更・キャンセルマイページから、受験日の3日前まで
受験可能期間受験申込の3日後から、当初の受験申込日の1年後まで
再受験規定同じ種目は、受験日の翌日から起算して5日間は再受験できません(例:8月3日に受験→8月9日以降)。
再受験にも受験手数料がかかります。
ただし当日欠席した場合はこの規定は適用されず、5日を待たずに再受験できます(この場合も手数料は必要)
AML/CFTスタンダードコースの試験概要(きんざい公式サイトの内容をもとに作成・2026年8月時点)
※詳細については、下記の一般社団法人 金融財政事情研究会のホームページを確認してください。

申込方法と受験の流れ

試験を主催しているのはきんざい(一般社団法人 金融財政事情研究会)ですが、申込みと試験の運営を担当しているのは株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ(CBT-Solutions)です。きんざいの公式ページからも、申込みはこの会社のサイトへ案内されます。

申込みから合否が分かるまでは、この順番で進みます。

  1. CBT-Solutionsのサイトでマイページを登録する(受験資格はないので、誰でも申し込めます)
  2. 種目から「AML/CFTスタンダードコース」を選び、テストセンターと日時を予約する
  3. 受験手数料5,500円(税込)を支払う
  4. 当日、身分証を持って会場へ。私物はロッカーに預けて受験する
  5. 終了後その場でスコアレポートを渡され、合否が分かる(合格者は翌日以降、マイページから認定証をPDFで出力できます)

このうち私が手こずったのは2番のテストセンター選びだけで、あとは画面の指示どおりで終わりました。会場選びで気をつけたことは、この後の「申込みで、ひとつだけ手が止まったところ」に書いています。

申込みが済んだら、次は教材です。この試験には公式の過去問がないので、問題演習の中心になるのは公式問題集になります。中身と「そもそも買うべきかどうか」は、2026年度版 AML/CFTスタンダードコース問題集のレビューに書きました。

試験日はいつ?

この試験に「試験日」はありません。CBT方式なので、決まった日に全員が集まるのではなく、通年で実施されていて、受ける日時は自分で選びます。

選べるのは、テストセンターに空きがある枠です。予約できるのは受験希望日の3日前まで。日程の変更やキャンセルも、マイページから3日前までできます。

日程を自分で決められるのは気楽ですが、裏を返せば締め切りも自分で作るしかない、ということです。この記事の後半に書いたとおり、私の職場で一発合格していたのは、早く着手していた人でした。先に受験日を予約して、そこから逆算する。そのほうが結局は早く終わります。

難易度はどのくらい?

出題は四答択一式50問、試験時間は100分。100点満点で70点以上が合格です。

この70点は固定です。受験者どうしで点を競って上位何%が受かる、という相対評価ではありません。まわりが何点だろうと、自分が70点を取れば合格します。誰かに勝つ必要はなく、範囲を押さえきれるかどうかだけの勝負だということです。

ただ、その範囲は7章ぶんあって、略語もよく出てきます。無対策で受かる試験ではありません。約20年この仕事をしてきた私で、80点でした。

合格率は公表されていないので、「何%だから難しい」という言い方はできません。私の職場で見てきた範囲の体感は、この記事の後半「合格率は非公表。私の職場の体感は6割くらい」に書いています。

では、何から手をつけるか。7章をどの順番で回すか、どこに時間を配るかまで含めた進め方は、AML/CFTスタンダードコース ゼロから一発合格ロードマップにまとめてあります。この記事を読んで「受けよう」と思ったら、次はそちらへどうぞ。

申込みで、ひとつだけ手が止まったところ

マイページの登録も、受験料の支払いも、迷うところはありませんでした。

ひとつだけ手が止まったのが、テストセンターの選び方です。

一覧には住所が並んでいるのですが、住所だけ見ても「それが何駅なのか」「自分がいつも使っている路線で行けるのか」が分かりません。区の境目にある会場も多くて、区名の印象で選ぶと、思っていたのと違う駅になります。

住所をそのまま地図アプリに貼って、最寄り駅と乗り換えを確かめてから予約する。これだけで迷いは消えます。

もうひとつ。混んでいる日は、わりとあります。ここはAML/CFTスタンダードコース専用の会場ではなく、いろいろな試験に使われているからです。予約は3日前まで受け付けていますが、3日前に空いている保証はありません。受ける時期が決まっているなら、早めに押さえるほうが安心です。

当日の会場は、こんな空気でした

会場に入る前に、済ませておくこと

私は、会場の最寄りのカフェで1時間ほど詰め込んでから向かいました。直前に見たところが出るかは運ですが、頭を試験の言葉に慣らしておく効果はあったと思います。会場には何も持ち込めないので、覚え直すなら建物に入る前が最後です。

そしてもうひとつ。お手洗いは、会場ではなく駅かカフェで済ませておいてください。

私のときは、受付の方がひとりでした。次々にやってくる受験者を、たったひとりで捌いています。本人確認をして、説明をして、ロッカーの使い方が書かれた紙を渡す。それが終わったころには、もう次の人の受付が始まっています。

受付を済ませると、そのまま荷物をロッカーにしまう流れです。携帯も、飲み物も、上着も全部。そのあとで「お手洗いに行きたいのですが」と言うには、いま受付をしている人をさえぎって、声をかけるしかありません。私はこれが気まずくて仕方ありませんでした。

駅を出る前に。それだけで、この気まずさは丸ごと避けられます。

受付は、意外と並ぶ

開始時刻が全員一律に決まっているわけではないのに、受付には列ができていました。前の方の手続きを待つ形になるので、身分証をすぐ出せるようにしておくと、自分の番でもたつきません。会場はひっそりしていて、受付の方は事務的です。励まされることも、緊張をほぐされることもありません。淡々と進みます。

「パソコンブース」といっても、普通の教室です

身構えてしまう言葉ですが、入ってみると教室のような部屋でした。席が少し狭いかな、というくらい。特別な機械があるわけでもありません。

周りは、銀行員ではありません

同じ部屋にいるのは、ほとんどが別の試験を受けに来た方でした。金融の人という雰囲気ではない方が大多数です。自分の試験が終われば、その場で退室します。全員が同じ時間に終わるわけではないので、途中で人が立つのは普通のこと。気にしなくて大丈夫です。

見られていても、たぶん誰も見ていません

ひとつだけ、想定していなかったことがあります。同じ職場の後輩が、私より先に入室していました。同じ時期に、同じ試験を、同じ会場で。金融機関だと、わりと起こります。

——と、そのときは思ったのですが。

後日その後輩に聞いてみたら、私がいたことに気づいていませんでした。

拍子抜けしましたが、たぶんこれが本当のところなのだと思います。みんな自分の試験で頭がいっぱいで、周りを見ていない。「誰かに見られたらいやだな」と思う必要も、心配も、たぶん要りません。

終わったあとは、考える間もなくスコアレポートを渡されました。合否はその場で分かります。

スコアレポートに何が書かれているかは、実物の写真つきで別の記事にまとめています。

約20年やってきて、80点でした

合格は70点です。余裕があったわけではありません。

落とした問題を見て、はっきり分かったことがあります。

私は、法律の名前も、対策の歴史も、ほとんど意識していませんでした。行内の手続きを、決められたとおりに守る。それだけを考えて仕事をしてきたからです。目の前の事務は正確にできる。でも「その手続きは、どの法律の、何のためにあるのか」を問われると、答えられない。

視座が低かった、と思いました。

これは私だけの話ではないと思います。実務でやっている方ほど「知っているはず」で読み飛ばしてしまう。けれど試験が聞いてくるのは、手続きの手順ではなく、その手続きが立っている土台のほうです。

時間配分:前半に使いすぎました

100分で50問。単純に割れば1問2分です。私はこれを決めずに受けました。

結果、前半に時間を使いすぎました。ひっかけにはまりたくない一心で、選択肢を一つひとつ吟味してしまったからです。

助かったのは、自信のない問題に印を付けておいて、あとで戻れる仕組みがあったこと(私が受けたときはそうでした)。後半で巻き返し、印を付けた問題を見直すだけの時間は残りました。

なお、私が受けたときは、計算が必要な問題はありませんでした(2024年12月時点の話です)。

甘く見ると危ないのは、ここです。試験の前に一度でいいので、通しで、時間を計って解いてみてください。私がやらなかったことです。1問ずつ解けることと、100分で50問を解き切ることは、別の能力です。

同じ日に受けても、出てくる問題は違うようです

先にお断りしておきます。これは公式が発表していることではありません。試験問題は配られませんし持ち帰れないので、受けた人どうしで記憶を突き合わせるしかなく、確かめようのない話です。

そのうえで。

同じ日に受けた後輩と話したとき、出てきた言葉が違いました。別の日に受けた後輩とも違いました。どうやら、いくつものパターンが用意されているようです。

あくまで推測です。でも、もしそうだとすると、「先に受けた人に問題を教えてもらう」という対策は成り立ちません。そもそもこの試験には、公式の模擬試験も過去問も存在しません。通年でいつでも受けられる試験ですから、問題が1種類しかないほうが、むしろ不思議です。

遠回りに見えても、範囲をひととおり押さえるのが、結局いちばんの近道でした。

合格率は非公表。私の職場の体感は6割くらい

合格率も受験者数も、公式(金融財政事情研究会)からは公表されていません。「合格率○%」と書いてあるページを見かけても、その数字の出どころはどこにもありません。

そのうえで、私の職場で見てきた範囲の話をします。体感で、6割くらいでしょうか。

ただ、この数字の作り方は正直に書いておきます。受かった人は「受かった」と言います。落ちた人は、大々的には言いません。だから私は「受かったと聞かなかった人は、落ちたのだろう」と推測しているだけです。数え落としもあるでしょうし、そもそも受けたかどうかを知らない人もいます。統計ではありません。

それでも、これだけは言えます。一定数、落ちています。部長や次長といった立場の方でも、2度落ちた方がいました。

AML/CFTスタンダードコースは、四答択一式50問・100点満点中70点以上で合格できる試験です。他の受験者と競う相対評価ではなく、70点を取れば合格できる絶対評価のため、範囲をきちんと押さえれば合格を狙いやすい試験といえます。

ただし出題範囲は、金融犯罪・FATF・国内法規制・リスクベース・アプローチ・管理態勢・顧客管理・疑わしい取引と幅広く、用語や略語も多いため、無対策だと取りこぼしが出やすいのも事実です。

数字に一喜一憂するより、一問一答で安定して7割を取れる状態に仕上げることが合格への近道です。

落ちた人と受かった人を分けたもの

見ていて思ったのは、実務経験の長さでは決まらなかったということです。長くやっている人ほど有利、ということはありませんでした(私自身、約20年やって80点です)。

一発で受かっていたのは、仕事の段取りがきちんとしている人でした。早めに始めて、決めた分をやる。それだけです。

職場では「勉強やだ」「やってない」「進まない」という声のほうが、よく聞こえていました。私も同じでした。差がついたのは能力ではなく、着手の早さだったと思います。

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