AML/CFTスタンダードコース(マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の知識を問う検定試験)の勉強方法を、働きながら約2週間の勉強で一発合格(100点満点中80点)した実体験そのままに公開します。書いているのは、銀行の現場で約30年(うち外国為替の実務を約20年)働く現役銀行員です。勉強時間のつくり方、問題集の回し方(付箋メソッド)、どの章から勉強するか(章別配点表つき)、そして試験当日の注意点まで、この1記事にまとめました。
👉 試験の全体像(申込方法・出題形式・学習ステップ)から知りたい方は、ゼロから一発合格までのロードマップもあわせてどうぞ。
私が受験したのは2024年度版のときですが、この記事の勉強法は2026年度版でもそのまま使えます。2026年度版(法令基準日2026年7月1日)では、「匿名・流動型犯罪グループ」や「マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策に関する行動計画」などの項目が新しく加わりました。変更点のくわしい一覧は公式問題集のレビュー記事にまとめています。
私の勉強時間は約2週間——働きながらでも一発合格できた
私の勉強時間は約2週間でした。もともと業務で使用していた知識が少しはあるので、無事一発合格できましたが…運が良かったのかも、と思っています。
上司や先輩方が、「舐めてると落ちる!」と言ってたのは嘘ではなかったな、と私も実感しました。
働きながらの約2週間、勉強時間はこうやってつくりました。
| いつ | 何をしたか |
|---|---|
| 通勤電車(片道1時間半) | ひたすら問題集。ただし座れない日はあまりはかどりません… |
| 昼休み | 問題集の続き |
| 夜(家事が終わって家族が寝た後) | その日に間違えた問題の解説をじっくり読む |
机に向かうまとまった時間はほとんど取れませんでした。それでも、細切れ時間の積み重ねだけで約2週間。同じように働きながら受験する方の目安になればうれしいです。
どの章から勉強する?——章別配点表で戦略を立てる
やみくもに最初のページから進める前に、知っておいてほしいのが章ごとの配点です。実際のスコアレポートで確認できた配点は次のとおりです。
| 章・分野 | 配点 |
|---|---|
| 第4章 リスクベース・アプローチ | 20点 |
| 第6章 顧客管理 | 18点 |
| 第7章 疑わしい取引 | 18点 |
| 第1章 金融犯罪 | 12点 |
| 第5章 管理態勢 | 12点 |
| 第2章 FATF | 10点 |
| 第3章 国内法規制 | 10点 |
| 合計 | 100点 |
第4章・第6章・第7章の3つの章だけで56点。合格ラインは70点なので、配点の大きい章から固めるのが最短ルートです。
実際に解いた実感も添えておきます。第1章(金融犯罪)と第2章(FATF=金融活動作業部会)は問題集の前のほうにあるので、勉強の序盤で覚えてしまえば確実な得点源にできる、いちばん取り組みやすい章でした。逆に第5章(管理態勢)から後ろは1問1問の文章が長くて、私はひたすら眠気と闘いながら解いていました…。だからこそ、文章の重い章ほど、頭が元気なうちに・一問一答のような短い形式で、少しずつ削っていくのがおすすめです。
👉 章ごとの学習順序と全記事の一覧は合格ロードマップにまとめています。当サイトには全7章ぶんの一問一答(無料・各章の総合演習つき)がそろっています。
私の勉強方法——付箋メソッドの全ステップ公開
とはいっても、合格はしたので…私の勉強方法を公開します。
使った教材は公式の試験問題集1冊だけ。やり方をひとことで言うと「間違えた問題に付箋を貼って、付箋がなくなるまで繰り返す」——名づけて付箋メソッドです。まとめると次の4ステップになります。
| ステップ | やること |
|---|---|
| STEP1 | さらっと1周解く。不正解の問題と「解説がよくわからない」問題に、色違いの付箋を貼る |
| STEP2 | 付箋の問題だけを解き直す。正解できたら付箋を1段ずらし、また間違えたらそのまま |
| STEP3 | 通しで2〜3周(不正解だった問題は5回以上)。解けても解説まで読む |
| STEP4 | それでも覚えられないことを1枚の紙に書き出し、試験当日の電車で最終確認 |
当時の記録を、時系列のままここに残しておきます。
不正解の問題と、解説が長く、良く分からないところに、別の色の付箋を貼っておく。
みんな大好き!?あの本です。
→全く理解はできず
この頃は、とてもよい睡眠導入本、と化しましたw
YouTubeに動画があるのを発見!
無料部分のみ通勤時間中に繰り返し視聴。
正解したら、付箋を1段ずらして貼る
再度不正解はそのままにしておく
新たに不正解になったものにも付箋をつける
1回目&2回目不正解の問題も解き、正誤で付箋を付け替える
正解した問題も、解説をしっかりと読むけれど、まだ理解はできず。不正解は2割ほど。
解き終わる頃になると、問題を覚えてきてしまいました…なので、よりしっかりと解説も読むようにしました
有料登録したのはテスト6日前の深夜。5日間、通勤電車で2倍速で有料部分を繰り返し視聴。
登録した理由は、問題集は回せているのに、まだ「わかっている」気がしなかったから。通勤中はイヤホンで動画の音声だけを聞いて、耳から復習していました。
テストは土曜日でしたが、その直前の月曜日~金曜日はお昼休憩中も、食器を洗うときにも動画を観てました。
隙間時間を有効活用しました。
この段階で、不正解は1割未満になっていました。
こんな感じでした。
当時の私は動画に助けられました(無料部分を通勤中に繰り返し視聴→不安になって試験5日前に有料登録)。今はこのサイトに、全7章・総合演習つきの一問一答がすべて無料であります。通勤中のスキマ学習には、ぜひこちらを使ってください。まずは第1章① マネー・ローンダリングとは(3つの段階)からどうぞ。
直前対策——「覚えられないこと」だけを1枚の紙に
試験の直前には、何度解いても不正解のままで付箋が残ってしまう箇所だけを抜き出して、1枚の紙に書き出しました。試験会場に向かう電車の中で見ていたのは、この1枚だけです。
参考までに、私の「1枚紙」に書いてあったのはこんな内容でした。
- FATFの年表と、それぞれの時期の方針(→第2章② 勧告の変遷)
- 対日相互審査の「技術的遵守」と「有効性」の評価ランクと数(→第2章⑤・第2章⑦)
- APG(アジア・太平洋マネー・ローンダリング対策グループ)のこと(→第2章① FATFと類似の国際組織)
- 法律上の義務と努力義務の区別、特定事業者に義務づけられた書面・記録のこと(→第3章 国内法規制)
- 内部管理態勢のこと(→第5章 管理態勢)
- 検挙事例でいちばん多いのはどの事件か(→第1章③ 検挙事例)
- 疑わしい取引の届出のうち、銀行など預金取扱金融機関が占める割合(→第7章 疑わしい取引)
数字・年表・組織名など「理屈ではなく覚えるしかないもの」が最後まで残る、ということですね。当サイトの一問一答が章別に分かれているのは、まさにこの「覚えられないところだけ繰り返したい」に応えるためです。
試験当日のリアル——時間配分にはくれぐれも注意
なにより、時間配分を間違えるという、大失態。ゆっくりじっくりと解きすぎてしまいました…
残り時間が半分になったところで、いまだ半分以上の問題を解いていないという状態でした。時計を見て時間があまり残されていないことに気付いた時は、さすがに焦りました…。
前半には引っかけ問題が多くありました。集中しすぎて時間配分を間違えたお陰でうまく気づけましたけど。わからない単語、初見の言葉等、沢山でてきました。
試験時間は100分で50問、単純計算で1問2分です。私のように、ただでさえ試験でドキドキしてるのに、後半焦りまくることのないように。時間配分にはくれぐれも気をつけてください!
テストセンターの様子
試験はCBT方式(テストセンターのパソコンで受験する方式)です。テストセンターに着くと、テキスト等を確認する時間はなく、室内に入るとすぐ受付が。受付し受験方法の説明をしていただいた後に、全ての荷物をロッカーに入れ、すぐに試験開始でした。
私が受験したのは、山手線のターミナル駅のテストセンターでした。AML/CFTスタンダードコースの受験者だけではなく、他のDX系の資格だったり色々な方が同じ部屋でCBT受験します。各々入室した時間からそれぞれのテスト時間までですので、入退室は多く気になる方は気が散るかもしれない環境でのテストです。
しかも、私の隣の方は、とてもうるさくて。
頭をぐしゃぐしゃかきみだす、ずっと貧乏ゆすり、椅子にこれでもか、というくらいにもたれかかったり、行儀よくなったり。座り方を直すときの動作もいちいち大きく。あとは、4の字固めのような足の組み方。机の中には全く収まらない座りかた&貧乏ゆすりをしたり。そしてため息。
はっきりいわせていただくと、本当にウザかった!
しかし、受付にご自由にお使いください、と小さなかごに耳栓を用意くださっていたものをひとついただいたので、音に関してはだいぶストレス軽減されていたかと思います。耳栓、ぜひ使ってください!
結果は…
100点満点中80点でした。
ふぅ、めでたしめでたし!
まとめ——今日から始めるなら、この順番で
- 公式の試験問題集を用意する(買うべきかどうかはレビュー記事で正直に書いています)
- 章別配点を頭に入れて、配点の大きい第4章・第6章・第7章から固める
- 通勤などのスキマ時間は、当サイトの無料一問一答で(まずは第1章①から。全体の順序は合格ロードマップへ)
- 仕上げに各章の総合演習で力試し(例:第1章 総合演習・第2章 総合演習)
- 直前は「覚えられないことの1枚紙」を作って、当日の電車で最終確認
働きながらでも、細切れ時間の積み重ねで十分に合格できる試験です。あなたの合格を応援しています!
試験対策には公式問題集が最適です。試験の傾向をつかむのに役立ちます。

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